「気にせず毎日飲んでたわ…」烏龍茶を飲まない方がいい人の特徴｜管理栄養士が解説

烏龍茶の飲みすぎに注意したい人

普段の水分補給の飲み物として、烏龍茶を飲んでいる人も多いでしょう。しかし、体質や状況によっては、飲用を控えたほうが良い場合があります。

ここでは、烏龍茶の飲み過ぎに注意したい人の特徴についてみていきましょう。

カフェイン感受性の高い人

烏龍茶にはカフェインが含まれています。カフェインを摂取すると眠くなりにくくなったり集中力が高まったりといった効果が期待できます。しかし人によってはカフェインに敏感で、少し飲んだだけでも不眠や動悸、めまいといった副作用が現れることも。

烏龍茶や緑茶といったカフェインを含むお茶やコーヒーなどを飲むと、なんとなく体調がすぐれない、眠れないことが多いという人は、カフェインの感受性が高い可能性があります。

妊娠中・授乳中の人

妊娠中や授乳中は、カフェインの摂りすぎに注意が必要です。カフェインは、胎盤を通してお腹の赤ちゃんに移行することが知られています。また、母乳を通して少しずつ赤ちゃんに届くため、赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

実は、日本ではカフェインの摂取に関する明確な基準がありません。世界各国の基準を参考にすると、妊娠中や授乳中の人は、カフェインの摂取量を1日あたり200mgまでに抑えることが推奨されています。

ちなみに、烏龍茶のカフェイン含有量は100mLあたり20mgです。飲みすぎには気をつけて、量を調整してみてくださいね。

鉄欠乏性貧血がある人

烏龍茶に含まれる「タンニン」という成分には、体内への鉄の吸収を妨げる性質があります。鉄が不足しがちな鉄欠乏性貧血の人は、食事中や食後すぐに烏龍茶を飲むとせっかく食事から摂取した鉄がうまく吸収されなくなる可能性も。

ただし、一般的な量（1〜2杯）を飲む分には問題ないとされているため、飲みすぎにだけは注意してくださいね。

薬を服用している人

烏龍茶に含まれているカフェインは、飲んでいる薬の作用に影響を与えることがあります。特に、一部の抗菌薬や精神に作用する薬、解熱・鎮痛剤などとは相性がよくない場合があるので注意が必要です。

薬は基本的に、水で飲むと効果に影響を与えないため安心です。薬との飲み合わせが気になる場合は、医師や薬剤師に相談してみましょう。

消化器系の病気がある人

烏龍茶に含まれるカフェインは、胃酸の分泌を促す作用のある成分です。そのため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの病気がある人は、症状を悪化させる可能性があります。

こういった病気のある人すべてが烏龍茶を飲まない方がいいとは言い切れませんが、極力控えた方がよさそうですね。

まとめ

ポリフェノールが豊富な烏龍茶は、適切に飲めばさまざまな効果が期待できるでしょう。しかし飲みすぎると、含まれるカフェインやタンニンが、体に良くない影響を与える可能性も否定できません。くれぐれも飲みすぎに注意して、烏龍茶を健康づくりに役立ててくださいね。

【参考文献】

カフェインの過剰摂取について：農林水産省

日本食品標準成分表（八訂）増補2023年：文部科学省

薬はお茶でのんではだめなの？ 薬を使うとき編 Vol.1 | 住友ファーマ株式会社