日本の水の多くは軟水。〈軟水〉を飲んだ方がいい人の特徴とは?管理栄養士が解説
日本の水の多くは軟水といわれており、普段から親しまれている水です。軟水はどのようなタイプの方に合う水なのでしょうか。本記事では、軟水の特徴とともに軟水が生活スタイルに合うタイプを解説します。ぜひ日々の水分補給にお役立てください。
軟水とは?
水の硬度とは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの含有量をあらわしたものです。WHO(世界保健機関)の基準では、硬度60mg/L未満を「軟水」としています。また「水質管理目標設定項目と目標値(27項目)」において、おいしさの面からの目標値は10~100mg/Lとされています。また、硬度が高いと洗剤の泡立ちが悪くなるといったデメリットもあり、日本において軟水は、飲みやすさのみならず生活用水としても合っているといえるでしょう。
軟水がおすすめのタイプ①おなかがゆるめの方
硬度の高い硬水は、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが豊富に含まれています。マグネシウムは便をやわらかくする作用があることから、おなかがゆるめの方が硬水を飲むと下痢を起こす場合があります。普段からおなかがあまり強くないという方は、水道水や軟水のミネラルウォーターを選ぶようにしましょう。
軟水がおすすめのタイプ②腎機能が低下している方
マグネシウムは小腸で吸収され、腎臓で排出されます。腎機能が低下している方の場合、硬水を飲むと腎臓への負担がかかるとされています。普段の水分補給は軟水にしましょう。
軟水がおすすめのタイプ③乳幼児
前述のとおり、硬度の高い水はミネラルが摂れる一方で、体内の代謝に負担がかかることがわかります。よって代謝機能が完成していない乳幼児には、軟水を飲ませるようにしましょう。赤ちゃんのミルク作りをおこなう際も軟水を使用します。
まとめ
本記事では、軟水の特徴や軟水がおすすめのタイプの方を解説しました。軟水はまろやかで飲みやすく、体の負担になりにくい水といえます。一方で硬水は水分補給をしながらミネラルを摂取できます。ご自身の体調や気分に合わせて、ミネラルウォーターをセレクトしてみてはいかがでしょうか。
〈参考文献〉
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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