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更年期世代におすすめ！女性ホルモンを助ける5つの食品｜管理栄養士が解説

ヨガジャーナルオンライン編集部 2025-08-27

更年期は女性ホルモンの分泌量が急激に減少し、体調や気分の変化が現れやすくなる時期です。イライラやのぼせ、冷え、不眠などの不調は、ホルモンバランスの乱れが大きく関与しています。しかし、日々の食生活を工夫することで、更年期特有の不調を和らげることが期待できます。特に、女性ホルモンの働きをサポートする栄養素を含む食品を取り入れることが重要です。この記事では、管理栄養士の視点から、更年期世代にぜひおすすめしたい5つの食品とその理由を詳しくご紹介します。

1. 大豆製品（豆腐、納豆、味噌など）

大豆に含まれるイソフラボンは「植物性エストロゲン」と呼ばれ、体内で女性ホルモンのエストロゲンに似た作用を持つことが知られています。更年期に減少するエストロゲンの補完として働き、ホルモンバランスの乱れによる症状の緩和や骨粗しょう症の予防など、多数の研究でその有用性が指摘されています。特に納豆や味噌などの発酵大豆製品は、イソフラボンの吸収率が高く、腸内環境を整える作用もあります。無理なく毎日の食事に取り入れやすい点も魅力です。

2. ひじき・わかめなどの海藻類

海藻類はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富で、特にヨウ素は甲状腺ホルモンの材料になります。甲状腺ホルモンは新陳代謝を調整し、女性ホルモンのバランスにも影響します。また、海藻に含まれる食物繊維は腸内環境を整え、腸からのホルモン代謝のサポートにもつながるため、更年期の体調管理にプラスとなるでしょう。
【注意点】ヨウ素の“摂りすぎ”には気をつけて
ヨウ素は過剰摂取により甲状腺機能に影響を与えることがあり、特に甲状腺疾患のある方は注意が必要です。乾燥わかめなら1日約5g（手のひらに軽くのる程度）を目安にし、適量を守ることが安心です。

3. ナッツ類（アーモンド、くるみなど）

ナッツ類は良質な不飽和脂肪酸とビタミンEを豊富に含み、これらは抗酸化作用を通じて細胞の老化防止やホルモンの代謝を助けます。特にビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれ、更年期の肌の乾燥や血行不良の改善に役立ちます。また、ナッツに含まれるマグネシウムはストレス軽減や神経機能の安定化に関与し、イライラや不眠の緩和も期待できます。少量ずつ（1日20ｇ程度）を、スナックやサラダのトッピングとして気軽に取り入れられます。

4. 緑黄色野菜（ほうれん草、にんじん、かぼちゃなど）

緑黄色野菜に含まれるカロテノイドやビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去やホルモンバランスの乱れの抑制に役立ちます。さらに、ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、肌のハリや弾力を保つ効果も期待できます。ほうれん草に豊富な葉酸は新陳代謝を助け、かぼちゃのビタミンAは免疫機能の維持にも貢献。これらは幅広い栄養素を含むため、相乗効果を発揮し、更年期の不調を多角的にケアしてくれるので、様々な野菜を組み合わせて摂取するのがおすすめです。

5. 魚介類（青魚など）

青魚に多く含まれるDHA（ドコサヘキサエン酸）やEPA（エイコサペンタエン酸）は、血液をサラサラにし、血行を促進するほか、抗炎症作用があります。これにより、更年期に起こりやすい動脈硬化や冷え症の予防に役立ちます。さらに、DHAは脳の神経細胞を構成し、認知機能の維持や気分の安定にも役立つ可能性があります。週2～3回の摂取を目標に、焼き魚や煮魚、缶詰など多様な調理方法で取り入れてみましょう。

まとめ

更年期の女性ホルモン機能をサポートするためには、イソフラボンやミネラル、抗酸化物質、良質な脂質をバランスよく摂取することが大切です。今回紹介した5つの食品は、科学的にも有用性が認められ、日常的に無理なく取り入れやすいものばかり。ちょっとした工夫で、食事が体調管理と更年期の快適な毎日にしっかりとつながります。

参考文献

記事監修／亘美玲

管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。