その調理法…実はNGかも!夏バテ対策にもなる「オクラ」の効果を最大限引き出す調理ポイント

その調理法…実はNGかも!夏バテ対策にもなる「オクラ」の効果を最大限引き出す調理ポイント
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ネバネバ食材の代表選手のひとつでもあるオクラは、夏が旬でもあり、暑い日につるりと食べられることもあり、よく食べるという人も多いのではないでしょうか?そこで、今回は管理栄養士視点から、夏にオクラを食べるのにおすすめな理由をご紹介します。

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オクラが夏バテ対策におすすめな理由

オクラの粘り成分は、食物繊維の一種であるペクチンに由来していると言われています。ペクチンは水溶性食物繊維であり、体にとって不要なものを包み込んで体の外に排出したり、糖質の吸収速度を緩やかにして血糖値の急上昇を抑えたりすることが期待できます。そのため、腸内環境を整えることで胃腸にかかる負担を抑えてくれるのです。また、胃の粘膜を保護したり、消化吸収のサポートをして、特にたんぱく質やビタミンなどの吸収をアップさせたりすることで、疲労回復のサポートにもつながると考えられます。

オクラ
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他にも、体内の水分調整には欠かせないカリウムや抗酸化力も高く夏バテ予防も期待できるビタミンCやA、B群なども、実は豊富に含まれています。

オクラと組み合わせがおすすめな食材3選

トマト

オクラとトマト
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トマトに含まれるクエン酸やリンゴ酸はエネルギー代謝をサポートすることで、疲労物質と呼ばれている乳酸の分解を促進してくれます。一方で、オクラに含まれるネバネバ成分といわれている水溶性食物繊維の一種であるペクチンは、胃の粘膜を保護することで、冷たいものを食べ過ぎて胃腸が疲弊してしまうのを抑えてくれたり、たんぱく質の吸収アップによるスタミナアップが期待できます。そのため、一緒に食べることで、胃腸を守りながら、元気に過ごせる体作りをサポートしてくれます。

鶏肉

鶏肉の中でも特にむね肉は、脂身も少なく消化がよい良質なたんぱく質源です。筋肉だけでなく体の材料であるため、筋肉の維持だけでなく、傷ついた部分の修復にも必要とされます。そして、オクラに含まれるペクチンはこのたんぱく質の吸収率をアップさせるだけでなく、体にかかる負担をできるだけ緩やかにするようにサポートしてくれます。そのため、暑さで弱ってしまった胃腸への負担を一緒に食べることで最小限に抑えることができるのです。

納豆

オクラと納豆
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同じネバネバ食材ということで、一緒に食べることが多い組み合わせかもしれません。納豆菌は、腸内で善玉菌のサポートをすることで悪玉菌の増殖を抑えてくれるのに対して、オクラのペクチンは善玉菌のえさとして、善玉菌を増やす働きがあります。そのため、免疫の要でもある腸内環境を整えるにはもってこいです。また、ともにネバネバのため、胃腸の粘膜を保護して、吸収スピードを緩やかにすることで、血糖値の急上昇を抑えるとともに、胃腸にかかる負担も最小にしてくれるのを期待できます。

オクラを食べる時に気をつけたいこと

茹でる時は短時間!

水溶性食物繊維であるペクチンや水溶性であるビタミンCなどの栄養素を逃がさないためにも、茹でる場合には、沸騰した湯の中で約1分などさっと茹でましょう。取り上げた後も水にさらすのではなく、ざるにあげて粗熱をとり冷蔵庫で冷やしましょう。もしくは、蒸すのも良いでしょう。

直前に刻む

オクラ
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オクラのネバネバは細かく刻むことで増します。そのため、ぬめりを活かして食べる時には、食べる直前に刻むと良いでしょう。早く刻みすぎると、食べるまでに酸化や乾燥が進んでしまうため、注意が必要です。食感や香りも刻みたての方が、断然良いですよ。

今年の夏はオクラで夏バテを乗り切ろう!

オクラはいろいろな食材との組み合わせを楽しめる食材でもあります。今年の夏は、いろいろなオクラ料理を楽しんで、夏バテとは無縁になってみませんか?

【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年

厚生労働省|e-ヘルスネット

わかさ生活|わかさの秘密

ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528

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