オクラを冷蔵庫に入れておいたら表面に黒ずみが…「食べられる?」管理栄養士が回答
ねばねばとした食感が特徴的なオクラ。星形の断面がかわいらしく、これからの時期は料理にも大活躍しますよね。買ってすぐは鮮やかな緑色ですが、しばらく冷蔵庫に入れておくと黒く変色したという経験はありませんか?この記事では、黒くなったオクラは食べることができるのか、また、黒くなりにくくする保存方法をご紹介します。
黒くなったオクラ、食べられる?
オクラは黒くなっていても、ほどんどのケースで食べることができます。
買った直後は鮮やかな緑色のオクラですが、冷蔵庫に入れていると3〜4日ほどで変色が始まり少しずつしなびていきます。表面だけが黒い場合は食べることができますが、中まで黒くなっている場合は腐敗が始まっている可能性があるので、廃棄することをおすすめします。また、洗う前に表面にぬめりがある場合や変なにおいがする場合も処分しましょう。
不安な場合は、中を切ってみて黒くなっていないかをチェックしてから判断してくださいね。
なぜオクラは黒くなるの?
オクラが黒くなってしまう理由は大きく分けて3つあります。
●低温障害
オクラは日本生まれのイメージがありますが、実はアフリカ原産の野菜なので低い温度に弱いという特徴があります。そのため、5℃以下の環境に置いておくと変色が起きてしまうのです。家庭用の野菜室は3〜8℃に設定されていることが多いので、購入後のオクラはそのまま入れるのではなく、以下でご紹介する保存方法を試してみてくださいね。
●酸化
オクラが黒ずんでしまう理由の2つ目は「酸化」です。オクラには鉄分が含まれており、収穫時にできた傷が空気に触れることで酸化して黒ずんでしまうことがあります。酸化して黒ずんでいる場合は腐っているわけではないので、そのまま食べることができます。
●病気
野菜には、黒く変色する「黒斑病」という病気があり、収穫後の若い果実でよく発生します。収穫時に黒くなることはなく、収獲後や店頭で高温多湿の条件下に置かれることによって擦り傷状の黒変が見られるという病気です。少しの変色であれば人が食べても問題はありませんが、中が黒くなるまで進行したものは食べないようにしましょう。
オクラを黒く変色させないための保存方法
●冷蔵保存
上でご紹介したように、オクラは低温に弱いという特徴があります。そのため、購入後はネットから出したオクラをキッチンペーパーで包み、保存袋に入れましょう。ネットのまま入れると冷えすぎてしまい、黒くなってしまう原因となるので注意してくださいね。保存期間の目安は5〜7日程度ですが、傷みやすい野菜のため早めに使い切りましょう。
●冷凍保存
長く保存したい場合は冷凍保存もおすすめです。生のまま保存する場合は、塩もみして産毛を取ったあと水洗いし、水気をしっかりふき取ります。ヘタの変色している部分とガクを取り除いて2〜3本ずつラップで包み、保存袋に平らになるように並べて冷凍庫に入れます。使う時は解凍せず凍ったまま炒め物や煮物に使うと便利ですよ。
また、固ゆでしてから冷凍する方法もあります。こちらも同じく塩もみしたあとヘタとガクを取り除きましょう。熱湯で15秒ほどさっとゆでたら冷やして水気を切り、同じようにラップに包んで冷凍しましょう。火が通っているので、そのまま和え物などに使うことができます。冷凍すると1か月程度は保存することができますよ。
まとめ
この記事では、黒ずんだオクラは食べられるのかどうかについて解説しました。黒くなってしまったオクラは基本的に食べることができますが、中まで黒くなっていたりぬめりがある場合は腐敗が進んでいる可能性があるので、廃棄することをおすすめします。表面が黒くなっているオクラは、まず中身が黒くなっていないか確認してから使うとよいでしょう。夏に旬を迎えるオクラを正しく保存して、おいしく味わってくださいね。
AUTHOR
野口久美子
管理栄養士/調理師。大学卒業後、保育園栄養士と食品開発の仕事を経てフリーに転身。現在は子育てをしながらライターとしてレシピ紹介や栄養に関する分野でコラムを執筆している。
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