「体内時計」を意識すれば変わる【快適な睡眠】のための朝と晩に行いたいライフハック&ヨガポーズ
なかなか眠れない、眠りが浅い…など睡眠に関する悩みを持つ人は多いもの。調査によれば日本人の成人の5人にひとりが慢性的な不眠を抱えてるそうです。睡眠についての悩みは、元を正せば「体内時計」が乱れ気味であることが理由です。この記事では「体内時計」の性質に合わせ、朝と夜それぞれの時間帯に適したポーズとライフハックで「健やかな睡眠」と「疲れにくい身体」に導く方法を提案します。
概日リズムとは
睡眠のリズムを作り出す体内時計は「概日リズム」とも呼ばれます。睡眠と覚醒を一定周期で繰り返し、心身を1日の時間帯に適した状態に導いてくれるリズムです。体温や血圧などもこのリズムに応じて変化します。
概日リズムはもともと備わっているものですが、環境とも無関係ではありません。実は、本来25時間周期である体内時計は、日の出や日没などの光によって調整されています。だから、光刺激にはとても敏感です。現代社会はこのリズムを乱すリスク要因に満ちています。しかし、概日リズムの性質を知れば睡眠の質も変わります。鍵は、光と自律神経のコントロールです。
すっきりした目覚めのための朝の過ごし方
朝の光でセロトニンを活性化
朝に光を浴びると、体内時計の中枢である視交叉上核という脳部位が活性化し「セロトニン」が分泌されます。
幸せホルモンとしても知られるセロトニンの主な役割は、自律神経のバランサー。心と身体を集中しやすく落ち着いた「活動モード」に導いてくれます。
リズム運動でセロトニンをさらにブースト
セロトニンを増やすにはリズム運動が効果的。今回は未経験でも1分でできる超・簡単フローヨガをご紹介します。
朝におすすめの『前屈フロー』
呼吸に合わせて背骨を動かすことで、全身の血流が良くなり、身体がより活動モードに向かいます。
やり方
1. 脚を平行にしてまっすぐに立ち、股関節から上半身をリラックスさせ、前屈する
*膝裏が痛い場合は少し膝をゆるめ、お尻は高く持ち上げる
2. 太もも、すねなどに手を置き、息を吸いながら背中を反らせるように伸ばす
3. 息を吐きながら2の前屈に戻る。その後も呼吸に合わせて何度か繰り返す
POINT
*無理に手を床につけようとせず、自然に上半身と腕全体の力をゆるめましょう。
スムーズに眠りにつける夜の過ごし方
強い光を避け「メラトニン」分泌を促す
朝に光を浴びて分泌したセロトニンは日没後には眠りを促す「メラトニン」へと再合成されます。メラトニンは暗い環境で分泌が促進され、500ルクス以上の明るい光で抑制されます。この特性を知っておくと入眠のハードルが下げやすくなります。
すぐに寝たい日のコンビニ立ち寄りは必要に応じて
コンビニや大手ドラッグストアの明かりは1000ルクス以上。帰って早めに寝たい日は、帰り道の立ち寄りは必要最小限に。睡眠のためだけを考えるなら、寝る前の2時間は避けるのがベター。
眠れない条件が揃っても諦めないで
とはいえ、忙しい私たちが帰り道にコンビニに立ち寄るのは仕方がない面もあります。そんな時は帰宅後の工夫で、身体も脳も応えてくれます。照明を落とす、スマホを控える、関節をゆるめるヨガや、深くリラックスできるガイド瞑想など…できることはまだあります。眠りへのセルフケアで仕上げをしましょう。
「よくがんばったな」そう思えたら、自然と眠りがおとずれやすくなります。
夜におすすめの『仰向けの鷲のポーズ』
肩と股関節の両方に働きかけるポーズです。こわばりがちな背中やお尻がほぐれます。
やり方
1 仰向けで膝を立て、右脚が上になるように足を組む
2 両腕を天井に伸ばし、左を上に肘同士を合わせ、手の甲または手のひらも合わせる
*手と脚は違い違いになります
3 深い呼吸をしながら膝と肘を寄せたり離したりする
4 反対側(左足と右腕が上になるように)も同様に行う
身体を感じる『ボディスキャン』で総仕上げ
ボディスキャンは、身体感覚に意識を向け、観察するリラクセーション法です。
『マインドフルネスストレス低減法』でも導入され、提唱者のジョン・カバットジンはボディスキャンについて「呼吸と身体を結びつけ、自分を癒す力を高める」と述べてており、有効性の高い方法です。入眠にハードルを感じやすい人には特におすすめ。
今回はガイド音声動画を用意してあります。ご利用ください。
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