寝つきが悪い人向け|管理栄養士が教える、さくらんぼ&他“快眠ホルモン”食材3選
眠ろうとしてもなかなか寝つけない。疲れているはずなのに目が冴えてしまう——そんな悩みを抱えていませんか?実はその不調、「眠りをサポートする栄養素」が足りていない可能性も。本記事では、管理栄養士の見解をもとに、寝つきの悪さを感じている人におすすめの“快眠ホルモン”をサポートする食材を3つご紹介します。おやすみ前の「食習慣の見直し」に、ぜひ役立ててみてください。
“快眠ホルモン”=メラトニンの原料を補おう
カギは「トリプトファン・ビタミンB6・メラトニン」
メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、夜になると分泌が増えることで自然な眠気をもたらします。このメラトニンは、体内で以下のように合成されます。
- トリプトファン(必須アミノ酸)
- → セロトニン(“幸せホルモン”)
- → メラトニン(“睡眠調整”ホルモン)
この変換に必要なのが、ビタミンB6やマグネシウムなどの栄養素。つまり、快眠には「これらの栄養素を含む食材を、日中〜夕方にかけてとること」がポイントです。
食材①|さくらんぼ:天然メラトニンを含む“食べる眠剤”
夜の間食やデザートにぴったり
アメリカの研究では、さくらんぼ(特にタルトチェリー)には天然のメラトニンが含まれることが報告されています。寝る1~2時間前に軽く食べると、眠気を自然に誘導してくれるとされています。
- フレッシュのまま
- 無糖のドライチェリー
- 砂糖控えめのコンポート
などで取り入れるのがおすすめ。食べすぎると糖分過多になるので、5〜8粒程度を目安にすると◎。
食材②|バナナ:トリプトファンとビタミンB6の宝庫
夜に小腹が空いたときにも最適
バナナは、トリプトファン・ビタミンB6・マグネシウムがバランスよく含まれている「快眠サポート食材」。
また、自然な糖分が脳のセロトニン合成を助けてくれるため、“心が落ち着く”効果も期待できます。
- そのまま1本
- 豆乳バナナスムージー
- オートミールと一緒に
といった軽めのアレンジで取り入れるのが◎。糖質が気になる人は、夕食後2時間以内の摂取を控えるとよいでしょう。
食材③|くるみ:良質な脂質+メラトニン含有
食べすぎ注意だが“おやすみナッツ”として最適
くるみには、メラトニンそのものに加え、オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)やマグネシウムが豊富。中枢神経を穏やかにし、体をリラックスモードに導いてくれます。
- 寝る1時間前にひとつかみ(5~6粒)
- ヨーグルトやバナナにトッピング
などで手軽に取り入れてみてください。ただし、脂質が多いため食べすぎには注意しましょう。
快眠は“体内リズム”から整えるのが近道
食べるタイミング&朝の光も意識して
どれだけいい食材をとっても、体内時計が乱れていては眠りにつながりません。以下のような習慣も、快眠には欠かせません。
- 朝起きたら太陽の光を浴びる
- 夜ごはんは寝る3時間前までに
- 寝る直前のスマホ・カフェインは避ける
栄養 × リズム × 環境で整えることが、自然な眠りへの近道です。
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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