【前屈したら膝裏が痛い…原因は?】猫背や骨盤後傾も改善!前屈ができるようになる練習法

【前屈したら膝裏が痛い…原因は?】猫背や骨盤後傾も改善!前屈ができるようになる練習法
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津野千枝
津野千枝
2025-08-15

猫背が気になる人、小股でチョコチョコ歩きがちな人、つまづきやすい人、前腿がパンパンに張っている人…。心当たりがあるみなさん、実は前屈が苦手なんてことはないでしょうか?

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骨盤後傾、猫背、つまづきやすい人には「前屈」がおすすめ

猫背や骨盤後傾に悩んでいる人、前屈に苦手意識はありませんか? 実はこれらの悩みに共通する原因として、ハムストリングス(もも裏の筋肉)が硬くなってしまっていることがあります。この部分の柔軟性が乏しいと、骨盤が後傾して背骨が丸まりやすくなり、老け見えや痛みの原因になる場合があります。

前屈をすると膝裏が痛い、という人に

前屈が苦手な人から、「膝裏が痛くてもも裏の伸びを実感できない」という声をよく聞きます。そういった人の多くは、もも裏以外にお尻や腰の筋肉も硬くなっています。まずは、全身の筋肉をゆるめてから行うと効果が高まりやすいでしょう。

全身をゆるめるウォームアップ

1.両脚を肩幅に開いて立ち、息を吸って頭頂部を持ち上げ、両腕をダランと下げる。脇の下や指先が力まず、余裕がある状態が理想。

2.息を吸って両腕を軽く持ち上げ、リズミカルに左右に体をひねる。小さな動きから始めて、徐々に大きくしながら、腰から肩、肩から腰と、手が体に当たる位置を動かす

3.動きを少しずつ遅くし、ゆっくり止める

スワイショウ
イラストAC

前屈のポイントは「仙骨から倒すこと」

前屈と聞くと、立位では床に手がつくことを、座位では顔が床に近づくことをイメージしますが、頭を押し込んで肩に力が入った状態では、なかなか筋肉がゆるみません。

ポイントは、体の中のもっとも大きな関節である「股関節」から折りたたむこと。そのためにイメージしてほしいのは「仙骨から倒す」感覚です。

仙骨とは、お尻の割れ目のすぐ上あたりにある平べったい骨のこと。仙骨周りには、たくさんの筋肉が付着していて、脊柱の安定化を担う「多裂筋」や、股関節の動き・骨盤の安定に欠かせない「大臀筋」と「中臀筋」。そして、前屈でしっかり伸ばしたい「ハムストリングス」などがあります。これらの筋肉は、ほぐれていないとなかなか伸びてくれません。

股関節を意識した前屈ストレッチ「亀のポーズ」

ヨガの「亀のポーズ」は、自分の脚を使って肩・腕を床へと下ろし、深い前屈を叶えるポーズです。

しかし、ハムストリングスやお尻が硬いとマスターしづらく、息苦しさや関節へのリスクも伴います。そこで今回は、このポーズの軽減である「小亀のポーズ」を学び、多裂筋と臀筋をしっかり伸ばし、もも裏が伸びる下地を作っていきます。腰~ハムストリングスがしっかりと伸びるようになると、フルポーズにも自然に入れるようになります。

小亀のポーズがうまく行えてないと感じても、行った後にいつもの前屈をしてみると、スッと股関節が折りたためるような感覚に違いを感じるはずです

亀のポーズ
Photo by Chie Tsuno

前屈初心者におすすめ「小亀のポーズ」

気軽に行えて、股関節ごと倒す感覚が味わえるポーズです。体が硬い人はもちろん、前屈のフォームの見直しにも適しています。

1. マットよりやや広めに脚を開き、膝を軽く曲げて床に座る。

小亀のポーズ1
Photo by Chie Tsuno

2. 両腕を膝の下を通って、内から外にまわし、外くるぶしを持つ。この時、ひじや肩まで膝下に入れ込むつもりで、深く手をいれる。

3. 息を吸いながら仙骨を斜め前へスライドして、背中を伸ばす。

亀のポーズ2
Photo by Chie Tsuno

4. 背骨を伸ばしたまま、ゆっくりと首の力を抜き、上半身を前に倒す。

小亀のポーズ
Photo by Chie Tsuno

5. 数呼吸キープしたらゆっくり起き上がり、1の姿勢で呼吸を整える

【POINT】

ひじを膝の下に入れるため背中自体は丸まりますが、頭を突っ込むのではなく胸を押し出すイメージで背骨を伸ばし続けましょう。

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亀のポーズ
小亀のポーズ1
亀のポーズ2
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