「白髪は年齢のせいだと諦めてたわ…」知らなきゃ損！白髪がどんどん遠ざかる食習慣とは？

白髪ができる原因

白髪ができる原因は完全には解明されていませんが、現在の研究では加齢や遺伝的要因が主な要因と考えられています。

髪色に影響を与えるのは、メラノサイト（色素形成細胞）がつくり出すメラニン色素です。メラノサイトは、髪をつくり出す毛母細胞ととなり合って存在し、毛髪にメラニン色素を供給しています。

しかし何らかの理由により、メラノサイトの働きが衰えたりメラニン色素の供給が低下したりすると、髪が白くなります。これが白髪です。

遺伝や加齢の影響が大きい白髪ですが、一部の研究では、偏った食生活や睡眠不足、ストレスといった要因が白髪の発生に関与する可能性も指摘されています。

白髪を増やすNGな食習慣

知らずしらずのうちに、白髪を増やす可能性のある食生活を続けていませんか？白髪を増やす食習慣とその理由は、次のとおりです。

◆ 極端な食事制限（ダイエット）や偏った食事：体に必要な栄養素が不足

◆ 糖質、油脂、刺激物（辛いもの、アルコール、カフェインなど）の過剰摂取：糖質や脂質、刺激物（辛いもの、アルコール、カフェインなど）の過剰摂取は、個人差はあるものの、皮脂分泌や血流に影響を与え、頭皮環境に悪影響を及ぼす可能性があります。

健康に欠かせない栄養素が不足すると、当然ながら髪の健康維持にも支障をきたすでしょう。

また、頭皮の皮脂分泌を増加させたり、血行を悪化させたりする食生活は、毛髪をつくり出す毛母細胞の働きを弱めてしまうことも。毛母細胞と隣接して存在するメラノサイトは、メラニン色素を産生し、それが髪に色を与えています。食生活が乱れることで頭皮の血流や栄養状態が悪化し、このメラノサイトの働きにも影響を及ぼす可能性があると考えられています。

白髪を予防するための食事は、毛髪の健康維持に欠かせない栄養素をしっかりと摂れる食事といえますね。

白髪を予防する食習慣

髪の健康に欠かせない栄養素を十分摂る

白髪予防に役立つ栄養素は、以下が挙げられます。

◆ たんぱく質（肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など）：髪の主成分

◆ ビタミンB6（鶏肉、かつお、まぐろ、バナナなど）：たんぱく質の代謝に不可欠

◆ 亜鉛（牡蠣、豚レバー、牛赤身肉、ごまなど）：たんぱく質の合成

髪の主成分である「ケラチン」は、たんぱく質の一種です。たんぱく質の十分な摂取とあわせ、たんぱく質の代謝や合成に関わるビタミンB6や亜鉛の摂取も意識しましょう。

抗酸化作用のある成分を取り入れる

抗酸化作用とは、体内で過剰につくられると老化を引き起こす活性酸素の働きを抑えたり、そのものを除去したりする働きのこと。活性酸素の蓄積がメラノサイトに影響を与える可能性が指摘されており、この観点から抗酸化物質の摂取が白髪の予防に役立つ可能性もあります。

抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンAやビタミンE、ビタミンCのほか、抗酸化物質「カロテノイド」や「ポリフェノール」を含む食品を取り入れることで、白髪の予防が期待できるでしょう。

抗酸化作用のある成分が含まれる食品の一例は、以下の通りです。

◆ カロテノイド（ビタミンA）：緑黄色野菜、赤肉メロン、すいか、マンゴー、みかん、柿

◆ ビタミンE：アーモンド、落花生

◆ ビタミンC：ブロッコリー、ピーマン、ゴーヤ、キウイフルーツ、いちご、レモン

◆ ポリフェノール：緑茶、ブルーベリー、りんご、赤ワイン、チョコレート

摂りすぎに注意したいものもあるため、バランスのよい食事を基本に適度に取り入れてみてくださいね。

まとめ

白髪が増える原因には加齢や遺伝的要因が大きく関わっていますが、栄養バランスの乱れ、睡眠不足、ストレスなど、日々の生活習慣が影響する可能性もあります。髪の健康を保つためには、必要な栄養素をしっかりと摂ることに加え、抗酸化物質を含む食品の摂取、睡眠・ストレス管理も重要です。あくまで個人差があり、すべての人に当てはまるわけではありませんが、日々の積み重ねが健やかな髪につながると考えられています。

食事とあわせて十分な睡眠時間を確保したり、ストレス解消を心がけたりすることで、健やかで美しい髪を維持しましょう。

【参考文献】

髪の色｜髪の知識｜花王株式会社 ヘアケアサイト

毛のメラニン科学と白髪化｜日本香粧品学会誌　Vol.42,No.1,p.9–14 （2018）