気分が沈む、やる気が出ない「5月病かな?」と思ったときに試したい5つのセルフケア|心理師が解説
ゴールデンウィーク(GW)明けから「なんとなくやる気が出ない」「気分が沈む」…そんな心の不調を感じていませんか? それはもしかすると5月病かもしれません。この時期によくある5月病を理解し、心と体をいたわる5つのセルフケアでゆっくり乗り越えていきましょう。
5月病とは?なぜ起きる?
4月に入学や就職など環境が大きく変化した後、GWの連休で張り詰めていた緊張が一気に緩みます。その反動で「なんとなくだるい」「やる気がでない」といった気分の落ち込みを感じることが、一般的に「5月病」と呼ばれています 。GW中に心身が「休日モード」になり、連休明けに現実へ戻る際、その落差で心がついていかず、やる気の低下や気分の落ち込みにつながります。そうしたストレスで自律神経が乱れると、幸せホルモンセロトニンの分泌も不足しがちです。単なる“怠け”ではなく、体内の乱れが関係する不調なのです。
5月病のよくある兆候
5月病では、次のようなサインが現れます。思い当たるものがないかチェックしてみましょう。
・仕事や家事に集中できず、やる気が湧かない
・気分が沈みがちで、物事を悲観的に考えてしまう
こうした「やる気が出ない」「気分が沈む」状態が続く場合、5月病のサインかもしれません。無理に「頑張らなきゃ」と自分を責めず、一度立ち止まって心の疲れに気づいてあげることが大切です。
5月病かな?と思ったら試したい5つのセルフケア
心が疲れているなと感じたら、次の5つのセルフケアを試してみましょう。
1. 生活リズムを整える
休み中に乱れた生活サイクルを立て直しましょう。できる範囲で早寝早起きを心がけ、朝はカーテンを開けて日光を浴びてみてください。朝の光で体内時計がリセットされ、睡眠ホルモンと活動ホルモンのメリハリがつきます。毎日同じ時間に起きる習慣を続ければ、自律神経も整い、徐々にやる気も戻ってくるでしょう。
2. 栄養バランスの良い食事
食生活も気分に大きく影響します。朝昼晩の食事で主食・野菜・タンパク質をバランスよく摂り、乱れた体調を整えましょう。特に、心を安定させるセロトニンの材料となるタンパク質(肉・魚・大豆製品・乳製品など)は意識して補給したい栄養素です。
3. 軽い運動でリフレッシュ
体を動かすことは心の不調を和らげる特効薬です。ウォーキングやストレッチなど軽めの運動を習慣にすると、脳内にエンドルフィンやセロトニンといった「気分を前向きにする物質」が分泌されます。ストレス解消や気分転換に効果的で、夜ぐっすり眠れるようになり生活リズムの改善にもつながります 。ジムに通う必要はありません。朝夕15分の散歩など、気持ちよく続けられることから始めてみましょう。
4. 短時間の休息でこまめにリセット
忙しい日々でも、合間にひと息つく時間を意識してみましょう。温かいお茶を飲んだり、窓を開けて深呼吸したり、目を閉じて休んだりするだけでもストレスは和らぎます。「休むことは必要なこと」と自分に許可を与え、上手に息抜きすることが心の健康につながります。
5. 人とのつながりを大切に
気分が沈むときほど人との関わりを断ちたくなりがちですが、一人で抱え込まずに誰かに頼ってみてください。誰かと話すことで心のモヤモヤが軽くなることがあります。仲の良い友人とのおしゃべりは、オキシトシンやセロトニンといった心を落ち着かせるホルモンを分泌させ、不安を和らげてくれます。
完璧を目指さず、“ゆるダウン”で
「しっかりしなきゃ」「もっと頑張らなきゃ」と自分に過剰なプレッシャーをかけ続けると、心のエネルギーがどんどん消耗してしまいます。大切なのは、自分を責めないこと。言い換えれば、「弱音を吐いてもいい」「ペースを落としてもいい」のです。自分のペースで少しずつ心のエンジンを温め直していけば、十分です。5月病の症状は誰にでも起こり得るもので、決してあなたの弱さではありません。肩の力を抜いて、自分のペースで歩んでいきましょう。
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