「今まで水にさらしていたわ…」やってはいけない「小松菜」のNGな下処理方法とは?

「今まで水にさらしていたわ…」やってはいけない「小松菜」のNGな下処理方法とは?
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見た目はほうれん草に似ている小松菜は、食卓によく並ぶことが多く、栄養価の高い葉物野菜のひとつです。そこで、今回は効率よく栄養も吸収できて美味しく小松菜を食べるために知っておいた方がよいことをご紹介します。

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栄養価が高い小松菜

小松菜には、ビタミンA(β-カロチン)やビタミンB群、ビタミンCなどの体調を整えるサポートをするビタミン類、カルシウムや鉄分、カリウムなどのミネラル類が豊富に含まれています。特に、骨や歯の材料にもなるカルシウムの含有量は、ほうれん草の約3倍もあり、野菜の中でもトップクラスです。また、鉄分=ほうれん草のイメージが強い人も多いかもしれませんが、実は小松菜の方が含有量は多く、現代人が不足しがちな便秘予防にも効果的な食物繊維も豊富に含まれています。

小松菜
byフォトAC

「茹でる」「水にさらす」は栄養素が流れてしまう

ほうれん草と似ていることから、アク抜きが必要と思われがちですが、アクと呼ばれるシュウ酸ナトリウム(シュウ酸)を小松菜はほとんど含んでいません。そのため、「茹でて、水にさらす」というアク抜き作業は不要です。スムージーの材料として使用されることも多い小松菜は生で食べることもできます。そして、「茹でる」ことで、ビタミンCをはじめとしてカルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラルの量は減ります。加えて、ビタミンCは水溶性ビタミンのために長時間水にさらすことで、水に溶け出してしまうため、注意が必要です。生やさっと蒸すなどの調理方法を取り入れたり、汁物にして丸ごと取り入れるのもよいでしょう。

小松菜スムージー
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小松菜と一緒に食べたい食材

カルシウムが豊富な小松菜ですが、単体だけでは体への吸収率は決して高くありません。そのため、吸収率をアップさせるビタミンDを豊富に含んでいる魚やきのこ類と一緒に食べることがおすすめです。魚ときのこと一緒に蒸し物にするとカサも減りたっぷり食べられるでしょう。そして、ビタミンDが豊富なしらすとの和えものにするのも手軽に取り入れる方法としてはおすすめです。

小松菜の和えもの
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また、β-カロチンの吸収率をアップさせるためには、油と一緒に摂取するのもよいでしょう。調理油では加熱により酸化した状態になるため、仕上げにごま油などを回しかけるのはおすすめです。

栄養価を落とさずに美味しく小松菜を食べよう

安価で1年中、手に入りやすい緑黄色野菜のひとつの小松菜は、積極的に食べたい葉物野菜のひとつです。せっかくの栄養素を効率よく吸収するためにも、ちょっとの一工夫を取り入れて、美味しく小松菜を食べてみてくださいね。

小松菜汁物
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【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年

厚生労働省|e-ヘルスネット

厚生労働省|健康日本21

わかさ生活|わかさの秘密

ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528

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