1日に必要なビタミンCの8割が摂れる【デコポン】甘さを皮で見分ける選び方と、保存や活用のポイント

1日に必要なビタミンCの8割が摂れる【デコポン】甘さを皮で見分ける選び方と、保存や活用のポイント
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デコポンは「不知火」と書いて「しらぬい」と読む、冬から春にかけて旬を迎える果物です。デコポンには、抗酸化作用が期待できるビタミンCが豊富に含まれているのが特徴です。今回は、デコポンの栄養素や期待できる効果について詳しく解説します。

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デコポンにはビタミンCが豊富に含まれる

ビタミンCの文字
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デコポンは、ビタミンCが豊富に摂れる果物です。デコポンのビタミンC含有量を、以下の表にまとめました。

1日に必要なビタミンC量 デコポン1個に含まれるビタミンC含有量(170gあたり)
100mg 81.6mg

※デコポン1個の重さは約200gといわれており、約30%は廃棄となるため、食べられる部分を170gとしています。

デコポン170gに含まれるビタミンCは、81.6mgです。18歳以上の方の1日に必要なビタミンC量は100mgとされているため、デコポンを1個食べると1日に必要なビタミンCの8割が摂れることが分かります。半分量でもビタミンCが約40mg摂取可能なため、ほかの果物や野菜などと組み合わせて食べれば、1日に必要なビタミンC量を十分に摂取できるでしょう。なお、ビタミンCは抗酸化作用が期待できる栄養素です。シミやシワの発生や免疫力の低下に関与する「活性酸素」の働きを抑制する効果が期待できます。ビタミンCは体内で合成できないため、デコポンなどの果物や野菜から積極的に摂取するのが望ましいです。

デコポンに含まれるそのほかの栄養と期待できる効果

デコポン1個(可食部170g)に含まれるビタミンC以外の主な栄養は、以下のとおりです。

  • 食物繊維 1.0g
  • カリウム 289mg
  • β-クリプトキサンチン 1,071μg
  • ビタミンB1 0.15mg

とくに注目したいのが、β-クリプトキサンチンが豊富に含まれていることです。β-クリプトキサンチンは、カロテノイド色素の1つです。骨密度に関与する成分と考えられており、みかんを使った研究では「β-クリプトキサンチン濃度の高い人は濃度の低い人に比べて、骨粗しょう症の発症リスクが92%も低い」との研究結果が報告されています。β-クリプトキサンチンを豊富に含むデコポンは、丈夫なからだづくりをサポートしてくれる食べものといえるでしょう。

デコポンを選ぶ際は「皮」に注目

皮を剥いたデコポン
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美味しいデコポン選びには「皮」のチェックが欠かせません。デコポンは、皮の表面が濃い橙色のものを選びましょう。皮がピンと張っていて、触ったときに滑らかな感触のものも、新鮮で美味しいデコポンの特徴です。デコポンは、常温保存が可能な果物です。長期間保存したい場合は保存袋に入れてから野菜室で管理すると、1週間から2週間ほど楽しめます。

旬のデコポンを食べて体に足りない栄養や成分を補おう!

お皿に盛りつけたデコポン
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ぼこっと頭の出た見た目が特徴のデコポンにはビタミンCが豊富に含まれており、1個で1日に必要なビタミンC量の約8割が摂取できます。また、骨密度に関与するといわれるβ-クリプトキサンチンも豊富に含まれている果物です。朝食やデザートにデコポンを取り入れて、柑橘のさわやかな甘味や酸味を味わってみてはいかがでしょうか?

【参考文献】

厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2025年版)水溶性ビタミン

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 果実類/(かんきつ類)/しらぬひ/砂じょう/生

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所ニュース

デコポン(不知火 しらぬい)|とれたて大百科

ライター/菅理栄養士 山田佳奈子

管理栄養士。約8年間保育園で献立作成や給食づくり、栄養相談に携わる。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの発症、2年間のイギリス生活などでからだと食の関わりに関心をもつ。現在は、子育てをしながら執筆活動をメインに食と健康に関する情報を発信している。

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