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全米で話題の『FAFO育児』とは？「自由にやらせて、結果から学ばせる」失敗から学ぶ子育てが話題に

山口華恵 2025-04-08

最近、アメリカでは『FAFO育児』という新しい子育てスタイルが注目を集め、SNSやポッドキャストで議論を呼んでいる。「自由にやらせて、結果から学ばせる」というこの方法は、子どもの自主性を育むとして支持される一方で、「危険では？」という懸念の声もある。では、FAFO育児とは何なのか？また、どのように実践すればよいのだろうか？

FAFO育児とは？

FAFOとは “Fk Around and Find Out”の略で、直訳すると「好きにやって学ぶ」を意味する。元々はスラングだったが、最近では育児に応用され、「子どもに自然な結果を経験させ、そこから学ばせる」という考え方として広がっている。例えば、ある母親は「FAFO育児」を実践し、子どもが大雨の中でレインコートを着たがらないとき、あえて止めずにそのまま外へ出した。その結果、子どもはずぶ濡れになり、次からは自ら進んでレインコートを着るようになったという。

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この育児法は、人気ポッドキャスト番組「Not Gonna Lie（ノット・ゴナ・ライ）」でメディアパーソナリティのカイリー・ケルシーが取り上げたことでさらに注目を集めた。彼女もまた、3歳の娘が寒い日に上着を着たがらなかった際、あえてそのまま外へ出したところ、娘はすぐに寒さを感じ、自ら上着を着ることを選んだという。

FAFO育児のメリットとデメリット

FAFO育児には、自主性を育むというメリットがある一方で、注意すべき点もある。

メリット

自主性が身につく：自分の行動の結果を体験することで、自ら考える力が育つ。
リスク管理能力が高まる：小さな失敗を積み重ねることで、大きな危険を避ける力がつく。
親のストレスが減る：細かく干渉する必要が減り、親も楽になる。

デメリット

ケガや危険のリスク：「経験させる」と言っても、取り返しのつかない事態になりかねない。
すべての子どもに合うわけではない：特に幼い子どもは衝動を抑える力が弱いため、適さない場合もある。
親の判断力が問われる：どの失敗が学びにつながるのか、どこで介入すべきかを見極める力が必要。

FAFO育児、どこまで許容するべき？

FAFO育児は「何でも自由にさせる」という放任主義ではなく、「安全な範囲で、子ども自身に経験させる」 ことが重要だ。育児専門家のタマラ・グレン・ソールズ博士も、「子どもが安全に学べる環境を作ることが大切」と述べている。

適用できるケース

「食事を残したらお腹が空く」
「友達に乱暴な言葉を使ったら遊んでもらえない」
「宿題を忘れたら自分が困る」

適用できないケース

「道路に飛び出す」
「熱い鍋を素手で触る」
「高いところから飛び降りる」

FAFO育児を効果的に取り入れる方法

子どもが失敗から学ぶことを助けるためには、以下のポイントを意識すると良い。

適切なフィードバックをする：「だから言ったでしょう」ではなく、「どうしてこうなったと思う？」と問いかけることで、子ども自身が考えられるようにする。
共に解決策を考える：「何度も宿題を忘れる」→「チェックリストを作って、一緒に確認する」など、問題を放置せず、親子で解決策を見つける。
ルールと一貫性を持つ：「おもちゃを投げたら、一時的に遊べなくなる」など、論理的な結果を設定し、ブレないようにする。

「経験から学ばせること」と「子どもの安全を守ること」の境界線を考える

SNSでは「FAFO育児で子どもが自立するようになった！」という肯定的な声がある一方、「放任主義と紙一重では？」といった懸念も見られる。日本でも、子どもの自主性を尊重する育児法が注目されつつあるが、安全とのバランスが重要だ。FAFO育児のトレンドを通じ、「経験から学ばせること」と「子どもの安全を守ること」の境界線が今、親たちに問われているのかもしれない。