日常生活にも支障をきたす「更年期」できるだけ楽に乗り切るには?家事や仕事で今日からできる工夫
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
更年期は、女性ホルモンの変動により、様々な心身に影響が現れる時期です。ホットフラッシュ、イライラ感、倦怠感など、日常生活に支障をきたすこともあります。しかし、工夫次第で、家事や仕事を楽にし、快適な毎日を送ることができます。
更年期の症状と家事・仕事への影響
更年期の症状は、人によって様々ですが、代表的なものとしては以下のものが挙げられます。
ホットフラッシュ: 体の特定の部分や全身が急に熱くなり、汗をかく
発汗: 夜中に何度も目が覚めてしまうほどの発汗
動悸: 心臓がドキドキする
不眠: 眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める
めまい: ふらつきを感じる
頭痛: 頭が重い、ズキズキする
イライラ感: 感情の起伏が激しくなる
うつ症状: 何をするにもやる気が出ない、悲しくて泣きたくなる
疲労感: いつも疲れている
これらの症状は、集中力の低下や意欲の減退を引き起こし、家事や仕事に支障をきたすことがあります。例えば、
・集中力が途切れやすく、ミスが増える
・やる気が出ず、だらだらしてしまう
・体力がないため、家事が思うように進まない
・仕事のパフォーマンスが低下する
このように、仕事や家事への悪影響となってしまうこともあります。
家事を楽にする工夫
更年期で家事が億劫に感じられる時は、以下の工夫を試してみましょう。
最低限のことができれば良しとする:体あっての家事です。家事を優先させて体調を壊したら本末転倒ですので、生活に困らない程度にできればよし、くらいの気持ちでやりましょう
家事を小さなタスクに分割する: 一度にたくさんの家事をしようとせず、小さなタスクに分割して少しずつこなす。
休憩をこまめにとる: 疲れたら無理せず、こまめに休憩を取る。
家事の順番を見直す: 体力や集中力がある時に、重い家事を済ませる。
家族に協力してもらう: できる範囲で、家族に家事を手伝ってもらう。
例えばうちでは、洗濯物は小学2年生の娘も含め各々がたたんで片づけています。
仕事を楽にする工夫
仕事においても、以下の工夫をすることで、更年期の症状を軽減し、働き続けることができます。
上司や同僚に相談する: 更年期であることを伝え、無理のない範囲で仕事を調整してもらう。
残業を控える: 体を休ませるために、残業はできるだけ控える。
朝にやることリストをあげ、下記の優先順位をつける:
①今日どうしても自分がやらなければいけないこと→今日やる
②今日ではなくてもいずれ自分がやるべきこと→期日を決めてそこまでにやる
②自分でなくてもできること→人にお願いするなど考える
③そもそもやらなくてもいいと思われること→やらない決断をする
→①から優先してやっていきましょう。仕事はいくらでも増えていくので、今日はこれはやらない、という選択は大事です。
マルチタスクにならないようにする
メールがどんどん入ってくると、それだけでも精神的に疲労します。メールのチェックは決まった時間に固定しましょう。急ぎの用事は電話が入ると割り切ることも大事です
今まで自分でなんでも頑張りすぎていた方は、この機会にやり方を変えていくことはとても重要です。是非ご自身なりの工夫をしてみてください。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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