何かを追い求める毎日から抜け出そう|ヨガの教えから考える

 何かを追い求める毎日から抜け出そう|ヨガの教えから考える
Getty Images
櫻井麻美
櫻井麻美
2018-11-11
広告

成長した人に訪れる喜び、ダルマ

人の成長とともに訪れるのが「ダルマの喜び」といわれます。自分の持っている能力が誰かの役に立つなど、自分も周りも心地よいことに喜びを感じるのがダルマです。周りとは、目の前の相手だけではなく、もっと視野を広げて地球全体や宇宙全体も含まれます。この世界を回している「宇宙の法則」に沿った行いをすることに心地よさを感じるということです。

アルタ・カーマのように自分だけの為ではなく、視野が広まっていくとダルマの喜びを感じることができます。最初は目の前の相手だったものが、ダルマな行いをしていけばいくほどさらに視野は広がり、ヴェーダの宇宙観を理解することにもつながります。そして徐々に本当の“幸せ”とは何かがわかっていきます。

追い求めることからの自由、モークシャ

アルタ・カーマでは“幸せ”を外に追い求めていました。そこからダルマを経て価値観が整ってくると、手に入る“幸せ”は何一つないと気づきます。幸せを求めることは、今が幸せではないということ。そして永遠に自分を満たしてくれる幸せは手に入るものではないこと。何かを外に追い求める必要はなく、すでに自分は“幸せである”。それを「完全に」理解したときにモークシャが訪れるといわれます。追い求めることからの自由(解放)です。個人の私として外に何かを追い求める必要もなく、すでに満たされていて、“幸せ”であると理解することです。モークシャを得ると、何も足りていないことなんてないことに気づきます。すべては満たされていて、完全なのです。この追い求めることからの自由こそが本当の“幸せ”であるとヴェーダは説きます。そしてそれがヨガのゴール、私たちが人生で求めているものなのです。

終わりに

ヨガのゴールにたどり着くには聖典の勉強が欠かせないとも言われます。壮大な話で生活とはかけ離れているような印象もありますが、実は自分の生活の中にも役に立つことはたくさんあります。ヨーガの道を深めることは楽しい作業です。ぜひ、聖典の勉強を始めてみませんか?

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告
  • 3
  • /
  • 3