【アボカド】に加えるだけで、もっと腸が整う「意外な食材」とは?管理栄養士が提案
濃厚な味わいと、高い栄養価で人気のアボカド。最近ではアボカドが持つ良質な脂質についてだけでなく、腸活にも良いということ点も知られるようになってきました。 今回は、アボカドにプラスすることで腸活に役立つ意外な食材についてもご紹介します。
アボカドについて
アボカドの栄養価
アボカドは「森のバター」ともいわれるほど、良質な脂質を多く含みます。アボカドに含まれる脂質のほとんどが不飽和脂肪酸と呼ばれる常温で液状の油でその代表的なものが「リノール酸」と「オレイン酸」です。リノール酸は血中の総コレステロール値を下げ、オレイン酸はそれだけでなく、腸の働きを活発にすると言われています。他にもアボカドはお肌のコンディションを整えるビタミンB群、ビタミンC、細胞の新陳代謝を促し、肌に潤いとツヤをもたらすビタミンE、身体の中からキレイにする食物繊維といった美容に大切な成分を多く含んでいます。
腸活に役立つ働き
アボカドを毎日食べると、腸内細菌の組成が変わり、腸の代謝に良い影響を与える可能性があるという研究が米国で発表されました(J Nutri 2021 Apr 8;151(4)753-762.)。 アボカドは食物繊維とオレイン酸などの一価不飽和脂肪酸を豊富に含みます。一価不飽和脂肪酸は、酸化されにくい特長を持ち、悪玉のLDLコレステロールを下げる効果があるとして近年注目されています。
プラスするのはあの食材!
豆乳
腸活には、直接腸内で良い働きをする菌を摂取する方法だけではなく、私たちの腸内にすでに棲みついている菌たちのためにエサを与えて増やしていく方法も腸内環境の改善に効果的です。そのエサとなる代表的な栄養成分が、食物繊維とオリゴ糖です。豆乳には大豆オリゴ糖が含まれているため、腸活に役立ちます。またアボカドとは味の相性が良いだけでなく、大豆製品に含まないビタミンCをアボカドが含んでいたり、お互いに美肌成分を含んでいたりするという点でもとても良い組み合わせと言えます。
おすすめの食べ方は?
アボカドの豆乳グラタン
豆乳をベースにしているのであっさりとしたグラタンです。前の晩に仕込んでおいて朝トースターで温めて食べるのもおすすめです。アボカドは完熟のものを選ぶのがポイントです。
【材料】3個分
アボカド 1/2個
茹でたまご 1個
豆乳 50cc
塩 小さじ1(顆粒コンソメや醤油でもOK)
こしょう 少々
とろけるチーズ 1枚
【作り方】
1.アボカドの実を皮から剥がして一口大に刻む。※アボカドを片手で持ち、縦半分に種にぶつかる所まで包丁を入れ、ぐるりと1周切り込みを入れる。左右を両手で持ち、互い違いに軽く実をねじりながら2つに分ける。包丁のあご(一番下の部分)で種をねじるように取りはずすと、身を皮から剝がしやすいです。
2.ゆでたまごを輪切りにする。ボールに刻んだアボカドと豆乳、塩と胡椒を加えて混ぜる。
3.アルミカップにボールで混ぜた材料を加えて、上から卵とチーズをのせる。
4.オーブントースターで180℃12分程度温める。表面に焦げ目が出来たら完成。
<参考文献>
Avocado Consumption Alters Gastrointestinal Bacteria Abundance and Microbial Metabolite Concentrations among Adults with Overweight or Obesity: A Randomized Controlled Trial
J Nutri 2021 Apr 8;151(4)753-762.PMID: 32805028 PMCID: PMC8030699
doi: 10.1093/jn/nxaa219.
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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