オーガズム状態をもたらす「ASMR瞑想」体験記|脳が気持ちよくなる新感覚瞑想とは

 オーガズム状態をもたらす「ASMR瞑想」体験記|脳が気持ちよくなる新感覚瞑想とは
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脳をオーガズム状態に導く新感覚瞑想「ASMR瞑想」をご存知だろうか?ヨガジャーナル編集部のエディターが、自分の毎日の瞑想の習慣を、一週間、YouTubeのASMR動画に置き換えてみた。今回紹介するのは、その体験記だ。

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ASMR瞑想のやり方に興味がある人は、「脳をオーガズム状態に導くことができる」というところに興味があるのではないだろうか。私たちもそう。そこで、編集部のエディターのひとりがじっさいに試してみることにした。今回の記事は、その体験記だ。
 「はい、じゃ、注射をしますよ。ちょっとチクッとしますからね」ちいさな妹が、ベッドで静かに横たわる私に向かって言う。私たち姉妹は4歳と6歳の頃、お医者さんごっこがお気に入りの遊びだった。その数ヶ月後、妹は自分は将来、歯医者さんになると決めた(あとで彼女は心変わりしたが)。私たちのやっていたお医者さんごっこはすぐに歯医者さんごっこに変わっていった。私は、水色の綿菓子みたいな色のバスタブ(私たちのなかで「歯医者さんの椅子」ということになっていた)に入って、口を大きく開けると、妹が私の歯の数を一本一本数えていく。私が反対の役(=妹のやってる「歯医者さん」の役)をやることは滅多になかった。神秘的な「医療実践者」になることには、私はぜんぜん興味がなかったのだ。それでも、私は妹が「病気」を「治して」くれる間、ちゃんと静かにしていた。言葉では言い表しにくいが「患者さん」のふりをしていると、ある意味、リラックス効果があったのだった。お母さんの浴室の戸棚にそっと忍び寄って、お化粧用のブラシをこっそり盗みだし、その柔らかいブラシの毛で妹とかわるがわるお互いの顔をなであったことがあった。あのときの感じに似ていた。やんわりとしたゾクゾク感が背骨を駆け上がっては下がり、頭皮で跳ね回った。恋をしているときに、好きな人と目が合ってゾクゾクするような体感を感じるが、あの背骨バージョンといったところ。でも、私の知り合いのなかには誰も、この脳がゾクゾク、そわそわする感じについて触れた人はいなかった。テレビで誰かがこれについてしゃべっている所も見たことがない。だから、私だけのことだと思っていた。

ASMR瞑想とは何か?

あれから25年ほど経った今、私がその昔に感じていたあの気持ちの良さは、大ヒット人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』と肩を並べるほどのカルト的な人気を誇っている。2010年にASMR(autonomous sensory meridian responseの頭文字をとった略称で、直訳すると自律感覚絶頂反応)と名付けられたこの現象は、きわめて高いリラックス効果をもち、一定の刺激のあとでは、肌や頭皮に心地よいゾクゾク感が感じられる。2007年に誰かが「ヘッド・オーガズム(頭のオーガズム)」についてインターネットで調べたのに続いて、オンライン上にはこの現象への大量のフォロワーが出た。私と同じような経験を持つ人がたくさんいて、みんなが突如として、ああ、この気持ちのいいゾクゾク感は自分だけが感じていたんじゃないんだ、と気づいたのだ。それで、すごく気持ちよくしてくれるこれはいったい何なのか、もっと知りたくなったというわけだ。

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Text by Lindsay Tucker
Translated by Miyuki Hosoya



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