「年齢とともに、膣も老化する」産婦人科医が語る|膣から始めるアンチエイジングとは

 「年齢とともに、膣も老化する」産婦人科医が語る|膣から始めるアンチエイジングとは
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加齢が原因の「膣炎」

おりものの状態の変化が、膣炎を引き起こす大きな原因の一つというのはわかった。その大事なおりものが、本人の意思や努力とは無関係に減ってしまうのはご存知だろうか?「残念ながら、更年期を過ぎるとおりものは自然に減少していきます。それにより自浄作用が低下するので、膣炎になりやすくなるのです」と八田医師。

加齢に伴い「膣」も老化していく

35歳を過ぎた人、そして出産を経験した人なら実感しているはずだ。年々、自分の「膣」が老化しているだろうことを。顔にシワやたるみができるように、膣も腟壁は薄くなり、おりものも減少していっているのだ。
「膣」の老化の原因は、女性ホルモンの低下によるのだ。「女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、膣粘膜の厚みが減少し、膣が萎縮し始めます。同時におりものも減少していくので、性交痛を感じる方もいらっしゃいます」(八田医師)。膣の老化が、女性のQOL(quality of life)を左右していたとは! 女性ホルモンの低下=更年期になると、ホットフラッシュやめまい、のぼせなども同時に起こる人もいる。性生活の不具合だけでもかなりのストレスだが、そこに更年期障害が加わるとなると……どれだけの女性がこの壁を乗り越えられるのだろうか?

今すぐできる、簡単「膣トレ」

「おすすめしたいのは、椅子に座った時『両膝を閉じること』。そんな簡単なことで!?と驚かれると思いますが、両膝を閉じ続けるためには、背中を壁から離し、骨盤を立てる必要があります。試してみるとわかりますが、意外に筋肉を使う運動なんですよ」と、八田医師。

膣トレ
座った時、両膝をくっつけるようにして膝を閉じよう(Photo by PIXTA)

椅子に座っているときなら、朝晩の通勤、デスクワーク、食事のときなど、わざわざ時間を割かずともたっぷり「膣トレ」できそうだ。

お話を聞いたのは…八田真理子医師
産婦人科医。1990年聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年、千葉県松戸市で女性のためのクリニック「ジュノ・ヴェスタクリニック八田」を開業。思春期から更年期までの幅広い女性の診療を行う。日本産科婦人科学会専門医、母体保護法指定医。日本マタニティフィットネス協会認定インストラクター。膣をきちんとケアすることの重要性を訴え、女性の体について知っておくべき知識を1冊にまとめた「産婦人科医が教えるオトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話」(アスコム)を発売。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Text by Yuki Ikeda



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