EPAとDHAを摂ると花粉症の症状がラクに？いわし水煮缶を使って簡単「いわしとれんこんの味噌汁」

花粉症の症状緩和におすすめの具材は【いわしとれんこん】

いわしとれんこんの健康効果

鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみといった花粉症のつらい症状に、苦しんでいる人は多いでしょう。花粉の量の増加や生活環境の変化などを原因に、花粉症の患者数は年々増加しています。

植物の花粉に対して、免疫が過剰に反応して起こるアレルギー症状を花粉症といいます。免疫とは、体に侵入してきた病原菌やウイルスを除去して、体を守る仕組みのことです。花粉症の人は、本来無害である花粉を体が異物として認識してしまい、体に入ってきた花粉を排除しようとするためアレルギー症状が起こります。 

花粉症の症状を和らげるには、いわしとれんこんの味噌汁がおすすめです。

まずはいわしなどの青魚に豊富な、脂肪酸の一種であるEPAとDHAに注目してください。EPAとDHAは、血液中の中性脂肪やコレステロールを減らす作用があることで知られています。さらにEPAとDHAには、アレルギー症状を促進する物質の活性をおさえる働きがあることもわかっています。EPAとDHAを摂ることで、花粉症のつらいアレルギー症状が緩和される可能性があるのです。

今回の味噌汁では、手軽に使えるいわしの水煮缶詰を使用しています。いわしのうまみとEPA、DHAが溶け込んだ缶詰の汁も、味噌汁に加えてください。

れんこんも、花粉症の症状を和らげる効果があると考えられています。包丁で切ったれんこんは、時間がたつと空気に触れた断面が黒っぽく変色します。これはれんこんに含まれるポリフェノールのひとつ、タンニンという成分による作用です。花粉症などのアレルギー反応には、IgE抗体という物質が関わっています。タンニンは、このIgE抗体の働きをおさえる効果が期待できるといわれています。 

またれんこんは、腸内環境を整えてくれる食物繊維が豊富です。腸内環境と花粉症の関係については、次で解説します。

腸内環境を整えて免疫力を上げよう

病原菌やウイルスなどの多くは口や鼻から侵入してくるため、腸までの消化管は常に危険にさらされています。そのため免疫細胞の70％が集まるといわれる腸は、免疫の要でもある器官なのです。

免疫力がきちんと発揮されるには、腸内環境を整えることが大切です。腸内環境が正常であると免疫細胞が働きやすくなり、異物を除去する抗体がスムーズに作られるようになるため、免疫力がアップすると考えられています。

逆に、腸内環境の乱れは全身の免疫バランスに悪影響を与えます。花粉症を引き起こす免疫細胞が活発になり、IgE抗体が作り出されて、アレルギー症状が表れやすくなるおそれがあるのです。

味噌には、乳酸菌や食物繊維が豊富に含まれています。乳酸菌は乳酸を作り出すことで腸を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を防ぎます。食物繊維は排便を促して便秘を解消することで、腸内環境を整えてくれる栄養素です。このように腸内環境を改善する味噌汁には、免疫システムを正常に保つ効果が期待できます。

いわしとれんこんの味噌汁の作り方

【材料】2人分

いわし水煮缶詰：150g
れんこん：100g
だし汁：300ml
味噌：大さじ1〜

【作り方】

1.れんこんを5mm幅のいちょう切りにする。

2.鍋にだし汁とれんこんを入れて、火にかけて沸かす。

3.れんこんに火が通るまで、中火で3分ほど煮る。

4.いわし水煮缶詰を汁ごと加えて、ひと煮立ちさせる。

5.鍋の火を止め、味噌を溶き入れる。

缶詰を汁ごと加えているので、いわしの濃厚なうまみを堪能できます。れんこんの歯ごたえのある食感も楽しんでください。