目の乾きが気になる日の味噌汁の具は【あさりと春菊】で決まり!缶詰で簡単、管理栄養士のレシピ
素朴な香りと味わいで私たちを癒してくれる味噌汁は、日本人の食卓に欠かせない一品です。どんな具材とも相性がよく、おいしく食べられるところも味噌汁の魅力のひとつですね。味噌汁は食材との組み合わせ次第で、さまざまな健康効果が期待できる料理に変わります。今回は目の疲れに効く味噌汁の具材を紹介するので、目の乾きやしょぼつきが気になる人は参考にしてください。
目の疲れにおすすめの具材は【あさりと春菊】
あさりと春菊の健康効果
仕事で長時間パソコンの画面と向き合い、帰宅したらスマートフォンで動画を見たり、ゲームをしたり…私たちは生活の中で、意外と目を酷使しています。目の乾きや充血、目の奥の痛み、ピントが合いにくいといった症状が感じられたら、目の使い過ぎが原因かもしれません。
今回は、目の疲れを感じたときに食べたい味噌汁の具材を紹介します。ひとつ目の具材は、あさりです。あさりには栄養ドリンクで聞きなじみのある成分、タウリンが豊富に含まれています。
目の奥には、光の刺激を感じとる網膜という部分があります。タウリンは網膜にある神経の働きを抑えることで、網膜を守ります。また、タウリンは疲労回復に有効な成分であり、視神経や筋肉の緊張をほぐす効果も期待できるでしょう。
あさりに豊富なもうひとつの栄養素が、ビタミンB12です。この栄養素は神経の機能を正常に保つ作用があるため、視神経の疲れを解消する効果が期待できます。
今回の味噌汁では、あさりの水煮缶詰の活用をおすすめします。一般的なあさりの旬は、春と秋です。缶詰は、旬の時期に獲れたあさりを加工しているため、旬以外の時期でも栄養豊富なあさりをおいしく食べられます。砂抜きなどの手間がかからず、すぐに調理に使えるのも缶詰のメリットです。
もうひとつのおすすめ食材、春菊はβカロテンが豊富です。βカロテンは緑黄色野菜など、色鮮やかな野菜に多く含まれる色素成分であり、体の中でビタミンAに作り替えられます。目の健康に深く関わるビタミンAは、目に潤いを与えて乾燥を防ぐ効果が期待できる栄養素です。
味噌は目に効くビタミンが豊富
味噌には意外にもビタミンが多く含まれており、なかには目の疲労解消効果が期待できるビタミンも存在しています。
味噌の原料である大豆は、ビタミンB1やビタミンB2を豊富に含んでいます。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える作用を助けることで、視神経の働きを促進する栄養素です。「疲労回復のビタミン」でもあるため、目の筋肉の疲れを解消する効果も見込めます。ビタミンB2には粘膜を健やかに保つ作用があり、角膜を保護して目の充血を防ぐ効果が期待できるでしょう。
あさりの栄養素の解説で登場したビタミンB12は、基本的に肉や魚といった動物性食品にしか含まれていません。しかし味噌や納豆などの発酵食品は、発酵の過程で微生物によってビタミンB12が作られるため、大豆を原料とするにもかかわらずビタミンB12を含んでいます。このようにビタミンが豊富な味噌を活用して、目の疲れを解消しましょう。
あさりと春菊の味噌汁の作り方
【材料】2人分
あさり水煮缶:1個
春菊:1本
だし汁:300ml〜
味噌:大さじ1/2〜
【作り方】
1.春菊を3cm程度の長さに切る。
2.鍋にだし汁とあさり水煮缶を汁ごと入れ、火にかけて沸かす。
3.1を入れ、ひと煮立ちさせる。
4.鍋の火を止め、味噌を溶き入れる。
缶詰に入っているあさりのうまみがたっぷり含まれた汁も、味噌汁に活用してください。だし汁の量は、缶詰の汁の量を見て調整しましょう。缶詰の汁に塩味があるため、味噌の量も加減が必要です。
AUTHOR
いしもとめぐみ
管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。
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