【どうしても前屈ができない人必見】簡単な動きでOK！もも裏がぐんぐん伸びる「股関節ストレッチ」

前屈ができないのは何が原因？

前屈とは解剖学的な言葉でいうと「股関節の屈曲」。股関節の屈曲とは脚の付け根から上半身を前に倒した状態、あるいは付け根から脚を上げた状態のことを意味します。しかし、「前屈ができない」という人の中には、「前屈＝腰をかがめて上半身を前に倒すこと」と間違った認識をしている人も多いようです。

前屈＝腰をかがめることではない

柔軟性を高めるためや前屈の練習としてストレッチをする際に、腰から体をかがめ続けていると、いつまでたってもできるようにならないどころか、ケガの原因にもなりかねません。

前屈の正しい方法は、股関節が屈曲されていること。股関節が屈曲しているときの身体は、主に脚の付け根の筋肉群（大腰筋）が収縮し、お尻の筋肉（大臀筋）やもも裏の筋肉群（ハムストリングス）がストレッチされています。筋肉や体の構造は連動しながら働くので、「前屈ができない」という人は大臀筋やハムストリングスの硬さが原因になっていることが多いです。

前屈でやってはいけないNG行動

とにかく体を曲げようとする

前屈は股関節の屈曲です。上半身を前に倒すということにばかり注力していると、腰から体を前に倒した状態になり、この状態だと効かせたい股関節周りの筋肉にアプローチすることができません。

対処法：股関節から倒すことができない、痛い&辛いという場合には膝を曲げましょう。適度に膝を曲げ、脚の付け根から体を倒します。

反動をつける

深く倒したいからといって反動をつけるのもNG。筋肉が瞬間的な伸びに反動し、より硬くなったり、身体の組織を傷める原因にもなります。

対処法：適度に膝を曲げ、お腹と前ももがぺったりつくくらい脚の付け根からゆっくり体を倒します。立位前屈の場合はそのままゆっくりお尻を持ち上げ、膝を伸ばしましょう。

息を止める

息が止まると胸周りや肩周りの筋肉が硬くなりやすくなります。身体はすべて筋肉を介して繋がってるので、ストレッチする時には無理な緊張を解いた方が効果が高まります。呼吸をゆっくり繰り返しましょう。

対処法：息を止めてしまいがちな人は、意識的に深呼吸を繰り返し、吐く息ごとに伸びるようにすると、呼吸も一定のペースが保たれストレッチ効果も高まります。

ハムストリングスの柔軟性がアップすると得られるメリット

姿勢改善

すべての筋肉でいえることですが、一部の筋肉が凝り固まっていると、その部分が引っ張られて全身のバランスが崩れる要因になります。筋肉がほぐれ骨が正しい位置に収まると、姿勢改善効果が期待できます。

腰痛予防

姿勢が改善されれば、背骨、特に腰椎の負担が減ります。ハムストリングを柔らかくしておくことで腰痛になる可能性を下げることができます。

疲労軽減

ハムストリングは股関節を動かす主要な筋肉です。ハムストリングスの柔軟性がアップすると股関節の可動域が広がります。股関節は上半身と下半身をつなぐ重要な筋肉なので、全身の血行が良くなり日常の疲労が軽減できます。

前屈をマスターするための股関節ストレッチ

①脚を腰幅より広めに開いて立ち、膝を曲げてしゃがみ両手をつま先の前につく。

②お腹と前ももをピッタリくっつけたまま、膝をできる範囲で伸ばす。※基本の前屈の姿勢。

③息をゆっくり吸い、吐きながら右腕を上に上げる。その時に右膝を伸ばせるところまで伸ばす。

④吸いながら元の姿勢に戻り、吐きながら左腕を上げてできるところまで左膝を伸ばす。

⑤吸いながら前屈に戻る。この動きを何度か繰り返す。

【ポイント】

・写真では膝が伸び切ってまいすが、無理のない範囲で伸ばすようにしましょう。

・慣れてきたら少しずつ腕を高く上げて、体幹のねじりを深めましょう。

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