85歳の今も女優として活躍するジェーン・フォンダが「30歳まで生きられないと思っていた」理由とは

 85歳の今も女優として活躍するジェーン・フォンダが「30歳まで生きられないと思っていた」理由とは
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長坂陽子
長坂陽子
2023-02-13

女優ジェーン・フォンダが、かつては「30歳まで生きられないと思っていた」と語った。その理由とは。

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1960年代にデビュー、コケティッシュなルックスでセックスシンボルとして人気を集めたジェーン・フォンダ。アカデミー賞にも2度輝いている演技派でもある。85歳の今も女優として活躍しているが、20代の頃は「30歳まで生きられない」と思っていたという。それは摂食障害に苦しんでいたから。ジェーンは過去に手記を発表、父親からの精神的な虐待で10代の頃から摂食障害に苦しんでいたことを告白しているが、最近出演したポッドキャストでも当時の暮らしについて改めて語った。

彼女は摂食障害に苦しんでいたときの自分について「当時の私には秘密の生活があった。とても不幸せで30歳まで生きられないと思っていた。どうして自分が今、85歳になっているのかわからないくらい」。冗談めかして語りつつもその「秘密の生活」について明かした。この頃彼女が苦しんでいたのはたくさん食べては吐く過食症だった。「過食症になると食べるものを買い、食べることを中心に一日がまわるようになる。病がバレないように1人で行動しなくてはならなかった」「だから外出もしないしデートもしない。当時の私は孤独でとても不幸せだった」。摂食障害が理由で恋愛もできなかったと語っている。「それに過食症は依存症になる。体の中に食べ物を入れるとそれを取り出したくて仕方がなくなる」「最初のうち摂食障害は無害なものに見えた。それが人生を支配するようになることに気がついていなかった」。

ジェーンは当時、自分を「偽物のように感じていた」と話している。「自分の人生が本当の自分のものではないように思えた。自分のやるべきこと、本当の自分を裏切っていると思っていたときにひどくなった」。女優になってからも摂食障害は続いていたが、当時の彼女は自分の出演している作品が好きではなかったと話している。そんな彼女に病を克服しようと決意させたのは、本当にやりたいことに挑戦したいという熱意。彼女は30代半ばで政治活動家のトム・ヘイデンと結婚、母親になった。自分も政治活動に関わりたい、子育てをしたいと思うようになったという。「一度ドカ食いして吐くと、そこから回復するのに3日、4日はかかる。それでは自分のやりたいことができなくなる」「だから障害を治そうと決意したけれどそれはとても大変なことだった」。その頃、発症してからすでに20年以上が経っていたという。今でいう自助グループに参加、自分の苦しみについて隠さずに話すようになった。

「摂食障害に関しては明るいニュースもある。それは絶対に克服できるということ」と語るジェーン。このメッセージを届けるために自分の体験を語り続けている。同じ苦しみを体験している人たちに大きな勇気を与えている。

出典:Jane Fonda 'Assumed' She 'Wouldn't Live Past 30' During Her Battle with Bulimia: 'It Takes Over Your Life'
Jane Fonda Talks 'Really Hard' Eating Disorder Recovery, Recalls the 'Toll it Takes On You'

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。



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