人気海外ドラマ『アグリー・ベティ』主演女優が語る、運動との向き合い方「長い間、自分を痛めつけて」

 人気海外ドラマ『アグリー・ベティ』主演女優が語る、運動との向き合い方「長い間、自分を痛めつけて」
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長坂陽子
長坂陽子
2022-10-16

日本でも大ブレイクした懐かしの海外ドラマ「アグリーベティ」。ちょっぴりドジ、でもやる気と明るさなら誰にも負けないベティを応援しながら見ていた人も多いのでは? ヒロインのベティを演じたアメリカ・フェレーラは現在38歳。ちなみにフェレーラ本人はベティと違ってとてもおしゃれ。レッドカーペットではゴージャスなドレスを美しく着こなすスタイルの持ち主でもある。

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その彼女が最近テレビ番組に出演、美と健康について語っている。注目を集めたのは彼女のエクササイズとの向き合い方。「私にとって運動はこれまでずっと自分の欠点をなくすためのものだった。長い間、自分を痛めつけていた」と話す。痩せたり、体を細く引き締めたりするためのものだったそう。「体を動かすことができ、自分の持っている強さを感じ、エンジョイし、私は生きているんだと実感できる。そのことへの感謝の気持ちからエクササイズするようになるにはとても努力が必要だった」。今は体型を変えることより、何よりも体を動かすのを楽しむことに焦点を当てているそう。4歳と2歳の子どもたちにもそれを伝えようとしているという。

ちなみに雑誌アメリカ版『シェイプ』によると、現在この「欠点をなくすためのエクササイズ」の問題点を訴える専門家も増えているそう。パーソナルトレーナーのバーブ・プザノヴォヴァは、カロリーを燃焼させ自分の体をできるだけ「小さくしよう」「細くしよう」としてエクササイズすると、自分と運動との関係が不健康なものになってしまう可能性があると指摘する。「エクササイズとあなたとの関係は人間関係と似ている。パートナーの意見に耳を傾けるように自分の体の声に耳を傾け、それに応じて動く。エクササイズとの関係が健全であれば自分の体に合った、信頼と尊敬に基づいた運動を長く続けることができる。つまり持続可能なエクササイズになる」。身体的にも精神的にもいい気持ちになれない、厳しいだけのエクササイズには固執せず、心地よさを大切に直感的に動いてほしいと話す。ちなみにプザノヴォヴァは今、肩書きを「ノンダイエットトレーナー」とし、ダイエットのためではないエクササイズをクライアントに指導している。

アメリカ・フェレーラ
2006年から約4年に渡って放映されたドラマ『アグリー・ベティ』では、ヒロイン役のベティ・スアレス役を好演。写真は当時22歳のアメリカ・フェレーラ。
photo by Getty Images

エクササイズとヘルシーな関係を築くために有効なのが目標を見直すこと。痩せる、筋肉をつけるといった目標を「気分転換」「よく眠れるようにするため」といった軽いものに変えるのもいいとプザノヴァヴァ。またフェレーラは「自分が楽しめるエクササイズに切り替えた」と話す。マシンを使ったワークアウトの代わりにズンバを始めたそう。「翌朝起きて、初めて腕のこんな部分や腹筋のあの部分を使っていたんだ!と思うんだ」。エクササイズ中は楽しむことに集中、どの筋肉を使っているかを意識するのは二の次だと語る。

もちろん筋肉を意識するのも大切だけれど、運動することでネガティブな気持ちになってしまっては台無し。持続可能なエクササイズを目指して、アメリカのように時折運動との関係を見直してみたいもの。

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。



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