【60代以上の女性が心から後悔！】更年期にやっておけばよかった・やっておくべき健康ケアTOP3

やっておかないと損する体ケア②下半身（特に骨盤周り）のケア

二つ目が下半身のケアです。下半身のケア、女性の場合は特に「骨盤」周りのケアです。骨盤のゆがみを整えておいたり、骨盤底筋をトレーニングしておくことが大切です。

実は、40代以上の女性の2人に1人が尿もれに悩んでいると言われます。例えば、くしゃみをした時にちょっともれてしまう、大笑いした時にもれてしまうといったことが起こりやすくなるわけです。このままずっと放っておくと、今度は日々の生活に支障を来すようになります。

この主な原因となるのが、骨盤底筋が弱ること。骨盤底筋（群）とは、名前の通り骨盤の底にある（恥骨と尾骨、坐骨についている）筋肉の総称です。膀胱や子宮など、骨盤のなかにある臓器を支えたり、排尿や排便のコントロールをしています。出産や加齢とともに問題が起きてきやすい筋肉で、骨盤底筋が弱ってくると、尿もれが起こったり、子宮などの骨盤内の臓器が体外に飛び出してきたりします。

最近、「骨盤底筋トレーニング」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。もちろん、骨盤底筋をトレーニングして、尿もれなどを防ぐことはとても大切ですが、骨盤につながっている筋肉全体、いわば下半身の筋肉全体を鍛えておくことも非常に大切です。骨盤のゆがみを整えたり、O脚を予防して膝を守ることにもつながります。

下半身の筋肉でも特におすすめしたいのが「内転筋」、太ももの内側の筋肉を鍛えることです。かんたんにトレーニングできる方法があるので、紹介しましょう。

①かかとをくっつけた状態で立ち、つま先を外に開く

②かかとをくっつけたまま、かかとを上げたあと、ゆっくり下ろす。かかとのアップ・ダウンを繰り返す。

この体操は、両足のかかとを常にくっつけたまま行うことがポイントです。

見た目はとてもかんたんな運動ですが、太ももの内側の内転筋のほか、お尻の筋肉など、骨盤につながる筋肉を丸ごと鍛えることができます。家事の途中で、信号待ちの間など、どこでもできますので、ぜひやってみてください。

やっておかないと損する体ケア③日ごろからよく歩くこと

三つ目は、日ごろからよく歩くことです。実はいろいろな調査において、60代以上の女性が「もっとやっておけばよかった！」と後悔しているという回答が多く寄せられるのが、この「歩く」ということなのです。

私たちの体は、動かさないでいると筋力はどんどん低下します。筋力が低下すると、日常動作に不都合が出てくるだけではなく、血行も悪くなりやすく、さまざまな不調を招きます。また、体力の低下が顕著に現れてくるのが、60代以降です。この記事を読んだこの瞬間からでもかまいません。まずはできるだけ「歩く」ということをやってみてください。

更年期は健康のための習慣を見直すチャンス

とはいえ、60代以上の人では、運動習慣がある人、運動をしない人の二極化が起こっています。[1] 今の時代、インターネットやテレビなどで、健康や医療に関する情報を得ることは難しいことではありません。この情報を活かすことができている、いわゆるヘルスリテラシーが高い人は運動を習慣化できているのでしょう。実は調査開始から20年連続で高齢者の体力や、運動能力は向上していることがわかっています**。

**出典 スポーツ庁「体力・運動能力調査」

一方で、二極化が起こっているということは、元気に日々を過ごせる人と、筋力体力が著しく低下し、日常生活の動作に困ったり、結果、寝たきりになる人との二極化が起こる、ということでもあります。運動習慣の有無が、人生の明暗を分けると言っても過言ではありません。

女性ホルモンによって、心身のいろいろな部分が守られてきた女性も、更年期以降は女性ホルモンの力を借りずに自分で自分の身体や心の状態に向き合う必要がある状況が増えてきます。逆に考えると、更年期の時期から身体と心に向き合う習慣を身につけるということができたら、この先の人生を大きく好転させることができると言えます。

更年期、英語で「Change of life」と言われる更年期。ポジティブにチェンジできるように、人生を楽しむを楽しむ心と体の土台を今から作っていきましょう。