女性ホルモンの減少が原因?【更年期世代の頑固な肩こり・腰痛】に効く「セルフケア」と注意したい病気

 女性ホルモンの減少が原因?【更年期世代の頑固な肩こり・腰痛】に効く「セルフケア」と注意したい病気
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増田美加
増田美加
2022-06-11

“健やかで美しい体と心”を手に入れるための最新情報を女性医療ジャーナリストの増田美加がお届けします。

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更年期になるとなぜ痛む?

更年期になると、頑固な肩こりに悩まされる人が少なくありません。これまで肩こり知らずの人にも、肩こりが出てくることがあります。また、腰痛や背中痛に悩む、という人も。これらの痛みは、老化のせいでしょうか? 

首や肩、腰、背中の筋肉が衰えてきたことも一因ですが、それだけではありません。更年期に起こるこれらの不調は、女性ホルモンも関係しています。そのメカニズムとケア方法をお伝えします。

腰痛
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女性ホルモンの減少が原因のことも

更年期世代の女性に起こる肩こりや首こりの原因は、女性ホルモンの急激な減少によって、自律神経が乱れて、血液循環が悪くなることも考えられます。これまで、「肩こりはほとんどなかった…」という人も、更年期に入って血行が悪くなり、「つらい肩こりに悩んでいる」という話もよく聞きます。

肩こりや首こりだけでなく、ほかにも「更年期の症状かしら?」と思うものがあったら、肩こり、首こりも更年期の不調のひとつかもしれません。婦人科に相談して、更年期の不調や更年期障害の治療をするという手もあります。

婦人科では、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、鎮痛薬などで、更年期の症状や更年期障害の治療をしてくれます。もし、その肩こり、首こりが更年期によるものなら、更年期のほかの症状と一緒に、いっぺんによくなることもまれではありません。つらい肩こり、首こりに悩まされている人は一度、相談に行ってみてはいかがでしょうか。

更年期障害だけではない!こんな病気が原因?

更年期世代の女性の肩こり、首こり、頭痛の原因は、眼精疲労や老眼であることも多いと言われています。新聞の文字がかすむ、夕方になると見えにくいなど、目の症状があったら、眼科を受診しましょう。40歳以降は、緑内障や白内障のリスクも上がります。緑内障は、初期は自覚症状がほとんどなく、治療が遅れると失明することもある病気です。早期発見には、40歳以降になったら定期的な眼科受診がすすめられています。

眼精疲労
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ほかにも、肩関節周囲炎や頸椎の病気、高血圧症、心筋梗塞などの病気の症状として起こる肩こりもあります。頑固な肩こりが続いたり、頻繁に起こる場合は、整形外科を受診しましょう。肩こり以外の症状もあるときには、内科を受診して相談するのがいいでしょう。

肩こり対策、セルフケアでできること!

血流が悪くなっていることで起こる肩こり、首こりなら、温めると症状が緩和します。蒸しタオルやホットパックで、肩を温めてみましょう。湯船で全身を温め、血行をよくすることも、おすすめです。

また、なんといっても、血流をよくするには運動は、即効性があります。ウォーキングやヨガなどは手軽にできる方法です。

首を左右に倒して、首の筋肉をストレッチしたり、肘を曲げたままゆっくり腕を回して肩甲骨を動かすなどもストレッチになります。筋肉の緊張をほぐして、血液の循環を良くすることが症状緩和に役立ちます。更年期世代以降は、血流が滞りがち。血行を良くするために、日常生活の中で体を動かすように心がけましょう。

首のストレッチ
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腰や背中が痛い人は「骨粗鬆症」のチェックを!

更年期世代、特に閉経後に腰痛や背中痛が起こる人は、骨粗鬆症チェックをしましょう。閉経後、エストロゲンの減少によって、骨粗鬆症のリスクがあがります。更年期になって一度も骨密度の検査をしたことがない人は、この機会に行いましょう。骨密度の検査は、婦人科でもできます。

腰痛や背中の痛みを訴える人は、姿勢が悪い、ハイヒールを履く時間が長い、肥満傾向にあるなど、腰に慢性的な負担をかけている人にも見られます。特に、更年期世代からは、骨や軟骨などの老化や背筋などが衰えるために、腰痛や背中痛が起こりがちです。女性ホルモンの減少により、血流が悪くなっていることも症状を進行させる一因です。

骨
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背中の痛みは、こんな病気に要注意

注意しなくては、いけない病気もあります。背中の痛みは、胃腸、膵臓など内臓の病気で起こることもあります。また、腰痛は、子宮筋腫や子宮、卵巣の病気で起こる場合もあります。また、整形外科の領域では、脊椎の変形で神経の一部が圧迫されて起こることもよくあると言われています。姿勢や動作で痛みが変化する場合は、整形外科を受診してください。

太りやすくなる更年期。肥満予防も大切

更年期は、女性ホルモンのエストロゲンのバリアがなくなるため、太りやすくなります。肥満を予防、改善して、同じ姿勢を長時間続けない、中腰の姿勢をなるべくとらないなど、腰に負担をかけない生活を心がけることも大事です。また、腰を冷やさないことは、大切です。夏でも冷房冷えを起こさないために、薄手の腹巻きもいいですよ。血流を上げるために、ヨガやウォーキングなどのエクササイズを日課にできるといいですね。

ヨガ
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増田美加

増田美加

増田美加・女性医療ジャーナリスト。予防医療の視点から女性のヘルスケア、エイジングケアの執筆、講演を行う。乳がんサバイバーでもあり、さまざまながん啓発活動を展開。著書に『医者に手抜きされて死なないための 患者力』(講談社)、『女性ホルモンパワー』(だいわ文庫)ほか多数。NPO法人みんなの漢方理事長。NPO法人乳がん画像診断ネットワーク副理事長。NPO法人女性医療ネットワーク理事。NPO法人日本医学ジャーナリスト協会会員。 新刊『もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択』(オークラ出版)が話題。 もう我慢しない! おしもの悩み 40代からの女の選択 | 増田美加 |本 | 通販 | Amazon



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