【更年期症状が重い人と軽い人の違いとは?】「更年期障害」にならないために今からできる対策
暑くて汗が止まらなくなる、イライラする、不安になる、動悸・息切れが起こる…。更年期に現れる症状は多種多様で、重い人も軽い人もいます。重い人は日常生活に支障をきたす「更年期障害」になる方も。今回は、こうした症状が起こる原因から、できるだけ更年期障害にならないようにするにはどうすればよいか、お伝えします。
更年期症状が重い人もいる一方、約1割はほとんど感じていない
先日、私のもとにこのような質問が届きました。
更年期症状が「つらい」という人と「いつの間にか終わっていた」という人もいるのはなぜですか? 私もできれば症状が軽くなりたいです。
(47歳・女性)
不思議ですよね。更年期は女性であれば全員が通る道なのに、症状が重くなる人、ほとんど感じないほど軽いという人がいます。この時期、女性の体では何が起こっているのでしょうか。
更年期とは、閉経の前5年、後5年のあわせて10年のことを指します。閉経する年齢は個人差が大きくはありますが、日本人女性の平均閉経年齢は50歳。更年期とは45歳から55歳ごろを指します。
更年期には女性の体でダイナミックな変化が起こります。女性ホルモンの急低下です。さらにこの女性ホルモンの急低下によって、脳がパニックを起こし、自律神経が乱れてしまいます。自律神経の役目は、体温から血圧、心拍、消化など、生命活動の根幹を一手にコントロールすること。その自律神経が乱れると体にさまざまな症状が当然現れてきます。この女性ホルモンの低下、自律神経の乱れというダブルパンチによって、さまざまな症状が起こってくるのです。
ちなみにこの更年期の時期に起こる症状は約9割の人が感じていることがわかっています。なかには、仕事に行けない、起き上がれないといった重い症状に悩む方もいます。こうした日常生活に支障をきたすほどの状態は、「更年期障害」と呼ばれます。
一方で、約1割の人はほとんど症状を感じていないとのこと。体内では女性ホルモンの減少という同じことが起こっているのに、この違いはどこからくるのでしょう?
AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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