【更年期障害対策ケア】動悸・息切れの原因とは?症状を楽にするセルフメンテナンス「呼吸&ツボ押し」
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40代に入ってから、運動したわけでもないのに心臓が急に“ドキドキ”し始めるようになった…。この「動悸」やそれに伴う「息切れ」は更年期に現れやすい症状のひとつです。いつどこで起こるかわからない、動悸や息切れ。今回は、このつらい症状を和らげるセルフメンテナンス方法をお伝えします。いつでもどこでもできる簡単な方法です。
更年期に起こる動悸・息切れの原因は?
更年期症状の中でも代表的なのが「動悸」、そして「息切れ」です。
運動をしたあとには胸がドキドキしますよね。しかし、激しく体を動かしたわけでもないのに、突然胸がドキドキしてしまうことがあります。
これが動悸です。いつもは感じない心臓の拍動を強く感じる状態です。
動悸は、場所や時間、シチュエーション関係なしに突然起こります。なかには、夜眠っている最中に、突然心臓がドキドキして目覚めてしまうという人もいます。さらに動悸に伴って「息が苦しい」「呼吸がしづらい」といった息切れが起こることがあります。
ではなぜ、更年期には動悸・息切れが起こりやすくなるのでしょうか。
45歳〜55歳くらいの女性、いわゆる更年期の女性の体内では、女性ホルモンが急激に低下するというダイナミックな変化が起こります。この女性ホルモンの急激な低下に伴って、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経の役目は、体温から血圧、心拍、消化など、生命活動の根幹を一手にコントロールすること。心臓の拍動の調節も自律神経の仕事です。そのため、自律神経が乱れることによって、動悸や息切れが起こりやすくなると考えられます。
動悸が起こったら、まずはゆっくりと深呼吸
動悸・息切れが突然起こったら、まずは症状を和らげて楽になりたいですよね。
動悸・息切れが起こったら、まずはできるだけ楽な姿勢をとって安静にしましょう。そして、落ち着いて、腹式呼吸でゆっくりと深呼吸をしていきます。
まずはゆっくりと鼻から息を吸います。息を吸うと同時にお腹が膨らむのを感じましょう(腹式呼吸)。そして、8秒間かけてゆっくり息を吐き出していきます。
息をゆっくり吐き出す、ということに意識を向けると、心が落ち着きやすくなります。
短時間でよりリラックスできる呼吸法を知っておく
ここで紹介したいのが、私たちが更年期の対策ケアとしておすすめしている「ちぇぶら体操」の呼吸法です。「ちぇぶら」とは、更年期を前向きに捉えた英語 ”the change of life“ の意味です。 いつでもどこでも簡単にできる方法で、短時間でリラックスした状態になることができます。
首を前後に動かしながらゆっくり行う腹式呼吸です。
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両手をお腹に当て、正面を向きましょう。ゆっくり8秒間かけて鼻から息を吸い込みながら、お腹を膨らませ、同時にゆっくりと上を向きます。
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口からゆっくりと8秒間かけて息を吐き出すと同時に、あごを引きます。
①②を5回程度繰り返しましょう。
なぜ首を動かすことでリラックスができるのかというと、リラックスするときには自律神経のうちの「副交感神経」が優位に働きます。私たちの首から腰に続く背骨には「脊髄」という神経の束が通っており、その神経の首の部分には“副交感神経の根っこ”といえる場所があります。首のつけ根の部分を動かすことで、副交感神経が刺激されることになります。
深い呼吸と連動させて頭を動かすと、呼吸とともに首のつけ根も動くため、短時間でも質の高いリラックス効果が得られるのです。
動悸・息切れが起こったときはもちろん、ふだんからリラックスしたいとき、なかなか寝付けないときなどに試してみてください。
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