【カンヌ国際映画祭】アンディ・マクダウェルとヘレン・ミレンの2ショットが注目を集めた理由
先週末に閉幕したカンヌ国際映画祭。アンディ・マクダウェルとヘレン・ミレンの2ショットが注目を集めた。理由は2人が美しいグレイヘア&真っ白ヘアを披露したから。多様な美の大切さがアピールされるようになって久しいけれど、2人の髪も年齢を重ねた人だけに許された美しさとしてアメリカマスコミはポジティブに報じていた。
2人が白髪でレッドカーペットに登場するのはこれが初めてではない。アンディは昨年のカンヌ国際映画祭で初めてグレイヘアを披露、マスコミの大注目を集めた。たった1年前とはいえ当時は「白髪は染めるのが当たり前」という意見が主流。ナチュラルな髪で現れたアンディに世間は騒然。彼女にその理由を尋ねるマスコミも多かった。アンディはあるインタビューで「今の自分を受け入れ、恐れないのは素晴らしいことだと思う。私が今しているのはまさにそれ。私は今の自分の状態を恥じていないし、このままでとてもいい気分」「私にとってグレイヘアでいるのは大切なこと。本当の自分を受け入れるのを後押ししてくれたから」と語っていた。
一方のヘレンは長年グレイヘアを貫き、最近では真っ白になった髪をボブにして楽しんでいる。今回のカンヌではその自髪を強調するように真っ白なエクステをつけていた。彼女は2020年にあるインタビューで「簡単だから白髪のままにしている。髪に関してはとても面倒くさがりなの。美容室にそんなに長く座っていたくない」とコメント、「女性たちは白髪やグレイヘアになるのをとても恐れていたと思う。それまでとは違う年齢層に入ることになるから。でも申し訳ないけれどその年齢層に入っているのは事実よね。だから白髪を受け入れ、長く付き合い、歓迎してみるのはどう? そうすればそれはネガティブではなくポジティブなものになる」。
今年のカンヌで2人は手を取り合ってダンスを披露していた。その楽しそうな姿を称賛する声は上がったけれど去年のように「白髪なの!?」と驚く人は減ったよう。この1年で年を重ねる美しさが浸透してきた証だとしたら喜ばしい。
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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