約40キロ減量に成功したケリー・オズボーンの苦悩|今もなお、メンタルを追い詰めるものの正体とは
ファットシェイミング、つまり太った体型への差別や嘲は日本でもたびたび見聞きするもの。それは海外でも変わらないよう。ミュージシャンのオジー・オズボーンの娘でリアリティセレブとして活躍しているケリー・オズボーンがマスコミのファットシェイミングを批判している。
かつてちょっぴり太めの体型だったケリー。昨年夏に大規模なダイエットに成功、約40キロ痩せたことをインスタグラムでファンに報告していた。彼女が最近インスタグラムのストーリーにタブロイド紙「ナショナル・エンクワイラー」の編集長が送ってきた公開前のニュースの画像を投稿した。そこには「減量したケリーが大幅にリバウンドした」という見出し。記事には関係者の証言として「彼女はずっとアルコールを絶ってきたが、この春に再び手を出してしまった。そのストレスを和らげようとして食べ物に走ってしまった」と書かれていた。編集長はケリーに「この記事を公開する。何かコメントがあったら連絡をくれ」とケリーに求めていた。
ケリーは「私は毎日こういうことに対処している。みんなも遠慮せず新聞の編集長にメールしてファットシェイミングについてどう思っているのか聞いてみて」とファンに呼びかけている。彼女が今年の春、これまで4年間絶っていたお酒に手を出してしまったのは事実。「今年は私にとってこれまでで一番つらい年だった。私は完璧に打ちのめされてしまった。でも今、私は元の生活に戻そうと頑張っている。私は幸せだし健康。大切なことはそれだけであるべき」。現在はアルコールに手を出さずに1日を過ごすこと、それを重ねていくことに集中している。しかし毎日この記事のように体型を批判したり揶揄したりするコメントが届くそう。それがメンタルを追い詰める一因になっていると示唆する。
ケリーの母のシャロン・オズボーンはもっとはっきりとその点を指摘する。編集長に対して「自称レポーターだなんて笑わせる。若い女性たちのメンタルヘルスにボディイメージがどのような影響を与えているか勉強すれば?」と痛烈なコメントをツイートした。
ケリーはかつて「ひどい薬物中毒になるよりも太っていることの方がつらかった」とコメントしていたこともある。ファットシェイミングを許すカルチャーが心に傷を与えることを告発したケリーの勇気を讃える声が上がっている。
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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