「若く見えることよりも」サラ・ジェシカ・パーカーとイマンの言葉から考える、年齢と美しさ
ひと昔前までボトックスでしわをとり、プチ整形でたるみを解決するのが当たり前だったハリウッドの女優たち。でも最近ではそれを拒否、整形はしないと公言する女優たちも増えている。また白髪を染めずにそのままレッドカーペットに登場、作品でも白髪姿を見せる俳優たちが注目を集めている。
女性のグレイヘアは嘲笑されるのに男性のグレイヘアは「素敵」?
その1人がサラ・ジェシカ・パーカー。彼女は今、大人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の続編「And Just Like That...」をニューヨークで撮影中だがナチュラルなグレイヘアでロケをしているところをたびたび目撃されている。
女性たちの多くからはありのままの姿を受け入れるサラに対する称賛の声が上がっているが、一部のヘイターやマスコミからは白髪をからかったり批判したりするコメントも。サラがそれに反論した。雑誌のインタビューで「そういうコメントは女性嫌悪的だ」と批判。サラととても仲がいいトークショーホストのアンディ・コーエンも白髪まじりの髪。サラは彼を例にあげ「私とアンディが一緒に出かけると彼は素敵だと褒められる。なぜ彼は白髪でもいいの?」「男性に対しては絶対に言わないような差別的なコメントが女性に対しては溢れている」と指摘していた。
若いことが評価される風潮は「バカバカしい」
それにエールを送ったのが元祖スーパーモデルの1人で故デヴィッド・ボウイの妻イマン。彼女は現在66歳。雑誌『ピープル』のインタビューで「私はアフリカ出身。アフリカでは年齢を重ねることは恩恵であると教えられる。だから私は自分の年齢について嘘をついたことがない」とコメント。男性は年を重ねると素敵だと言われるのに女性は若いことが評価される風潮についても「バカバカしいダブルスタンダード。女性は50歳になったら洞窟にこもって死ねというの? 理解できない」。
イマンは「サラは年齢相応に見える、とても美しい女性」と称賛の言葉を送る。サラの姿勢や「若く見える」ことではなく「年齢通りに見える」ことが美しいというイマンの発言をきっかけに年齢と美しさについて改めて考えてみたい。
AUTHOR
長坂陽子
ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。
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