老化の予防のカギは「股関節」その理由は? 可動域が変わる【股関節周りをゆるめるストレッチ】

 老化の予防のカギは「股関節」その理由は? 可動域が変わる【股関節周りをゆるめるストレッチ】
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柔らかく、しなやかな体。憧れますね。全身の中でも、とくに着目したいのが股関節の柔軟性です。老いは股関節からやってくる、といわれるほど、股関節は人体にとってとても大切な関節です。股関節は、体重を支え、立つ、座る、歩くといった多くの基本動作のすべてに重要な役割を果たしています。また、股関節は大腰筋、腸骨筋、内転筋群などの大切なインナーマッスルを含む20以上の筋肉に支えられているので、股関節の動きは、体内の筋肉の状態を表します。これらの筋肉が硬くなると、股関節の動く範囲が小さくなってしまいます。今日は、股関節の柔軟性についてのお話です。

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【股関節が硬くなる原因】

日常的に行う動作の中でよく動かしているイメージがある股関節ですが、なぜ硬くなるのでしょうか?

加齢によるものだけではありません。まず、考えられる原因・1つめは、座り姿勢が長いこと。毎日何気なく行っている習慣に、股関節が硬くなる原因があるかもしれません。コロナ禍で在宅ワークが多くなり、座って生活する時間が長くなった方も多いのではないでしょうか?実は股関節が硬くなる原因として考えられるのは、「長時間座る」ことです。

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写真AC

股関節の前側には、歩く・立ち上がる・太ももを持ち上げる等の働きをする腸腰筋という筋肉群があります。座って過ごす時間が長くなればなるほどこれらの筋肉はギュッと縮まった状態が長く続き、股関節の前側の血流が滞ってしまいます。そうなることで、筋肉が凝り固まり股関節の可動域が狭くなる原因に。

腸腰筋
イラストAC

そして2つめは、姿勢です。股関節は周辺の筋肉と連動して動きます。足を組むなど左右アンバランスな体の使い方をしていると、左右どちらかの股関節に負担をかけることになります。この股関節が硬くなると、体の冷えや、むくみなどの不調の原因になります。股関節まわりに多く存在するリンパ節には、体内で不要になった老廃物などを回収し排出する働きがあります。股関節が硬くなり、周辺の筋肉などの組織が凝り固まると、リンパの流れが悪くなり、老廃物がうまく流れなくなることで、下半身の冷えを引き起こしてしまいます。

股関節周りの硬くなった筋肉を柔らかくし、動きをスムーズにすることで、下半身への血流が促され、むくみや冷えの軽減、猫背などの姿勢の改善につながります。下半身の動きが良くなるので、膝や腰への負担も軽減され、腰痛の緩和など様々なメリットが期待できます。

開脚
写真AC

股関節を柔らかくするというと、180度開くことをイメージする方も多いと思いますが、たくさん開く必要はありません。力任せに無理に股関節を開こうとすると、股関節やその周辺の筋肉を痛めてしまうことになってしまいます。股関節を柔らかくするには、正しいストレッチを無理のない範囲で行うことが大切です。股関節を柔らかくするポイントは、できるだけ毎日行い、いきなり広げ過ぎないこと。痛みを感じたらすぐに止めることも大切です。早速、股関節周りをゆるめるストレッチのご紹介です。

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ひるかわえみこ

ひるかわえみこ

劇団四季にて数々の舞台でメインキャストとして出演。自身がダイエットに悩み、20kg痩せた経験から、『思考と体を整える』をテーマに、ヨガをライフスタイルに取り入れる方法を発信中。



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