マインドフルネスのツールにも。新時代のジェンダーニュートラルフレグランス「エルメティカ」
香りの世界にも、環境や人への影響を重視した作品が続々登場している今。“グリーンケミストリー”という新たなアプローチで世界中の注目を集めるのが「エルメティカ」だ。
「香りの慣習」を打ち破る画期的なフレングランス
「最近は香りにも肌への安全性を求めたり、環境への影響を重視する人が増えています。そのため、私たちは持てるクリエイティヴィティの全てを駆使して、香りの世界の慣習にチャレンジしました。」と仏美容業界紙のインターナショナル版にこう語るのは、「エルメティカ」のファウンダーのクララ・モロイ。彼女と夫のジョンの二人により、2018年にフランスでデビューした「エルメティカ」は、これまでの香りの慣習を打ち破る画期的な手法で、昨今の“クリーンビューティ”ムーブメントの波に乗り、デビュー以来世界中のフレグランスコレクターの人気をさらっている。
その画期的な手法の一つが、アルコールフリーであること。通常のフレグランスに処方されているこのアルコールを使用せず、肌の乾燥を防ぎながら液体の透明性を保ち、かつ香りの持続性を実現しているのだ。さらに、グリーンの美しいボトルはカーボンフットプリントを減らすため、生産現地で調達するリサイクルガラス製。そして香り自体も、再生可能な原料を採用する“グリーンケミストリー”手法にならって創られている。もちろん動物実験も行わない。
「エルメティカ 」の香りは4カテゴリー全15種類で構成されている。まず「エルメティカ 」を体現する香り「ソース1 オーデパルファム」。パフューマー(調香師)にアリエノール・マスネを迎えて製作されたこの香りは、ブランドのすべてのフレグランスのベースであり、これ単体でも、他のラインと一緒にまとっても楽しめる設計になっている。ベルガモット、ドライアンバー、そしてフレッシュウッド モレキュールが渾然一体となって織りなす、モダンな温かみのある香りが魅力だ。
この「ソース1 オーデパルファム」を中心に、ローズファイア、マルチロータス、メガフラワーで構成された「ドライ ウォーターズ」。ジェイド888、スパイスエア、グリーンライオンで構成された「エメラルド ステアウェイズ」。シダライズ、サンダルサン、パチョライト、ダークウードで構成された「ザ ドア」、そしてアンバービー、バニナイト、ヴァーティカルウード、レッドムーンで構成された「ヴァーティカル アンバーズ」の4カテゴリー全15種の香りが揃う。特に神からの贈り物として崇拝されているロータスフラワーのスピリチュアリティに着想したマルチロータスの香りは、自分への意識を深めてくれるマインドフルネスにも有効なツールとなりそうだ。
ライター/横山正美
ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」「etRouge」(日経BP)「NikkeiLUXE」等のメディアでセレブリティインタビューを始めビューティ関連の執筆活動中。
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