冬の暴飲暴食を防ぐ！我慢しないおやつ習慣＜管理栄養士が解説＞

「間食＝太る」は間違った考え

太りたくなければ間食はNGという考えは、正解であり間違いです。実は、正しい間食は、暴飲暴食を防ぐためのストッパーとしての役割にもなってくれます。

空腹時間が長くなってしまうと、反動によるドカ食いや血糖値の急上昇による食べ過ぎの引き金にもなってしまいます。そのため、正しい間食の方法は、太りにくい体作りにもつながります。

間食選びで押さえておきたい4つのこと

カロリーではなく「質」の重視

ダイエットではカロリーを意識しがちですが、スナック菓子よりも生の果物やドライフルーツ、干し芋などより自然に近い食材を選ぶのがおすすめです。自然に近いものは甘すぎることがなく、しっかりと噛むものも多いため、少量でも満足感が得やすいものが多いです。

血糖値のコントロール

ドカ食いを防ぐためには、血糖値の急上昇を防ぐことが大切です。そのため、食物繊維やたんぱく質を豊富に含むものを食べるのもよいでしょう。また、血糖値の上昇を緩やかにするバナナやりんご、ヨーグルト、いもようかんなどの低GI食品を上手に取り入れるのもおすすめです。

量は決める

いくら太りにくいと言われるものであっても、無限に食べてしまうのは決しておすすめできません。そのため、小分けにされているものやお皿にひとつかみなど食べてよい量分を取り分けたものを準備して食べるとよいでしょう。

温かい飲み物と組み合わせる

冷える冬はエネルギー生産や自律神経の乱れにより満腹感が得にくく必要以上に食べ過ぎやすいです。そんな時に温かい飲み物でホッとする時間をもつことで安心感を得て食べるスピードがゆっくりになったり、満足感も得やすくなったりで衝動的なドカ食い防止にもつながります。

管理栄養士がおすすめ！太りにくい間食5選

無塩ナッツ

ナッツは良質な脂質を含んでおり、血糖値の急上昇も抑えてくれる間食のひとつです。また、食物繊維も豊富に含まれているため、よく噛んで食べることで少量でも満腹感を得やすく、食べ過ぎ防止にもつながります。間食の1日の目安カロリーは約200kcalと言われてるため、種類により多少差はありますが、片手にのるくらいを目安にするとよいでしょう。

さつまいも

さつまいもは水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく含み、血糖値の上昇も緩やかにしてくれます。冷えることで増えて腸内環境の改善や血糖値のコントロールをしてくれるレジスタントスターチが含まれているのも特徴です。そのため、1度加熱した後に冷ましてから皮ごと食べるのがおすすめであり、間食には小さめのもの1つを目安にするとよいでしょう。

ゆでたまご

体の材料になる良質なたんぱく質を取り入れ、血糖値の急上昇には関係しないという点から間食におすすめです。また、たんぱく質は満腹中枢を刺激することから、食べ過ぎ防止にもつながり、1個を目安にするとよいでしょう。

ドライフルーツ

ドライフルーツは血糖値は上がりやすいですが、自然な甘さなため、少量で満足感は得やすいです。砂糖などの添加をされておらず、素材そのものを乾燥させたものやナッツと一緒に食べるのもよいでしょう。量の目安としては、片手にのるくらいがおすすめです。

ヨーグルト

ヨーグルトはたんぱく質と乳酸菌を豊富に含み、腸内環境を整えるとともに満腹感も得やすいため、食べ過ぎ防止にもつながります。そして、血糖値のコントロールを考えると無糖のヨーグルトに少量の果物を加えて甘みを足すことで楽しむのがよいでしょう。

間食も楽しみながら今年は暴飲暴食をしないスリムな冬を過ごしませんか？

暴飲暴食してしまうのには、ちゃんと理由があります。間食はやめる必要はないため、正しい方法で無理なく取り入れて、今年の冬はスリムな体を手に入れましょう。

【参考文献】

文部科学省 | 日本食品標準成分表2020年版（八訂）増補2023年

厚生労働省｜e-ヘルスネット

わかさ生活｜わかさの秘密

ライター/管理栄養士　亀崎智子
管理栄養士×セラピスト（野菜ソムリエ・中級食品診断士 ）。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム：kamegohan0528