【みかん】風邪の時には食べない方がいいって本当?みかんのNGな食べ方を管理栄養士が解説

みかんのイメージ
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みかんはビタミンCが含まれていて免疫力を支える働きがあるため、風邪の時に積極的に食べた方がよいと思われがちですが、体調や症状によっては向かないこともあります。どんな時に避けた方が良いのか、また、どのように食べればよいのかについて解説します。

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みかんは風邪のときに効果がある?

みかんは免疫機能の働きを支えるとされるビタミンCを多く含んでおり、中サイズのものを3~4個食べれば、一日のビタミンC摂取量の目安100㎎をクリアできるほどです。また、みかんの橙色である色素成分のβ-クリプトキサンチンと呼ばれるカロテノイドには、抗酸化作用があるとされ、体の炎症を和らげる働きがあるといわれています。β-クリプトキサンチンはβ-カロテンよりも抗酸化力が高いとされています。さらに、糖代謝に欠かせないビタミンB1を含むため、風邪の時の食事に多くみられるおかゆやうどんなど炭水化物をエネルギーに変えるときの強い味方になります。みかんに含まれているクエン酸は疲労回復効果があるともいわれ、風邪の疲れにもぴったりです。これらの理由から、みかんは風邪の回復をサポートする効果が期待できると考えられてきたのでしょうね。

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風邪のときにみかんを控えた方がいいのはどんな場合?

みかんは風邪の回復サポートとしてぜひ食べたくなりますが、みかんを控えた方が良い場合もあります。

・ のどの痛みが強いとき・咳がひどいとき

・胃腸炎などお腹の症状があるとき

・体が冷えているとき

このようなときには無理して食べない、食べ方を工夫するなどの対応が必要です。みかんの酸味が刺激になり、症状が悪化することがあります。特に嘔吐・下痢のときには、柑橘類全般で刺激になってしまうことも。そういった場合には、刺激の少ないほかのフルーツ(りんご・バナナ)などが食べやすくおすすめです。フルーツは食欲がない時でも、水分やビタミン・ミネラル・糖質などの栄養補給になるため、積極的に食べるようにするとよいでしょう。

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また、みかんは冷たいままで食べると体が冷えてしまうことがあります。寒気がするときには温めて食べるようにしましょう。ビタミンCは水にも熱にも弱いため、加熱しすぎないように。皮のまま電子レンジで加熱するなら、500Wで20~30秒程度にし、爆発しないように注意して。40~50℃程度のぬるま湯に皮ごと浸ける方法もあります。じんわりと温かいみかんは風邪症状のある体をいたわってくれるような気がしますね。

参照:
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「食材事典 (学研)」
・「やさい(幻冬舎)」
・「色の野菜の栄養事典(X-Knowledge)」

ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪

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