「にんじんがしなびてしまった…」古いにんじんは食べられる?見分けるポイントや保存のコツを解説

「にんじんがしなびてしまった…」古いにんじんは食べられる?見分けるポイントや保存のコツを解説
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冷蔵庫の奥から、しなびたにんじんが出てきて「まだ食べられるのかな?」と迷った経験はありませんか?にんじんは比較的日持ちのする野菜ですが、保存状態や時間の経過によっては、食べることでおなかを壊す可能性があります。一方で、見極め方を知っておけば、古いにんじんでも調理方法次第で美味しさを引き出すことが可能です。本記事では、古いにんじんが食べられるかの判断ポイントや、安全に美味しく食べるための工夫について解説します。

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古いにんじんは食べても大丈夫?見分け方のポイント

大量のにんじん
by photoAC

にんじんは比較的長期保存が可能な野菜ですが、時間が経つと水分が抜けて柔らかくなったり、表面がしなびてきたりします。とくに、以下の特徴が見られる場合は、注意が必要です。

  • 表面に黒ずみや白カビが発生している
  • 表面にぬめりがある
  • 強い異臭がする
  • 中心部が黒く変色している

古いにんじんは、見た目や臭いをしっかりと確認してから食べましょう。

にんじんを活用するなら「加熱」がおすすめ

冷凍されたにんじん
by photoAC

にんじんを活用する際は、「加熱」をして食べるのがおすすめです。にんじんは加熱することで、本来の甘みが強く感じられるようになります。これは、加熱によって細胞壁が壊れ、内部に含まれる糖分が遊離しやすくなるためです。また、にんじんに豊富に含まれるβ-カロテンは脂溶性ビタミンであり、油を使って加熱することで吸収率が大幅に向上します。にんじんを油で炒めた場合、生食に比べてβ-カロテンの吸収効率が高まるとされています。そのため、ごま油やオリーブオイルで炒めると、にんじんの栄養を効率的に摂取できるでしょう。玉ねぎやじゃがいもと一緒に煮込んでからミキサーで滑らかにすれば、にんじんの自然な甘さが楽しめます。
すりおろしたにんじんを蒸しパンやケーキに加えれば、手軽に野菜の栄養が摂れるからだに優しいおやつになります。なお、にんじんに含まれるビタミンCは水溶性ビタミンのため、長時間の加熱で失われやすいです。電子レンジなどを活用しながら、にんじんの栄養を余すことなく摂りましょう。

にんじんの栄養を逃さないための保存方法

にんじんの炒め物
by photoAC

にんじんの栄養を逃さずに効率よく摂るためには、にんじんが新鮮なうちに保存や調理を施すのが重要です。使い切れないにんじんを何日も放置しておくと、新鮮さがなくなります。にんじんが新鮮なうちに冷凍保存をしておけば、長期保存ができるだけでなく調理時にそのまま使えるため、時短にもつながります。

古いにんじんは食べる前に見た目や臭いをしっかりとチェックし、安全性を確認したうえで加熱や冷凍保存を活用しながら食べましょう。

【参考文献】
独立行政法人農畜産業振興機構「冬野菜の効能その2-情報コーナー-2012年2月
ニチレイフーズ「【人参の冷凍・冷蔵保存】正しいテクニックで1ヵ月鮮度キープ! | ほほえみごはん

ライター/管理栄養士 山田佳奈子 
約8年間、保育園にて乳幼児向けの献立作成・給食調理・栄養相談に従事する。なかでも食育活動に注力し、0歳から5歳の発達段階に応じた指導を通じて「食を楽しく学ぶ」環境の創出に貢献。アトピーや運動誘発性小麦アレルギーの経験を通じて、からだと食の関係性に強い関心を抱く。現在は執筆活動を主軸に、食と健康に関する情報を発信している。

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