不足すると何が起こる?皮膚のために知っておきたいビタミンB2の役割とは|管理栄養士解説
身体に必要な栄養素であるビタミン。 ビタミンには様々な種類があり、それぞれに多様な働きがあります。 この記事では、エネルギー代謝や皮膚や粘膜の維持に関わるビタミンB2(リボフラビン)の役割や、不足によるリスクなどについて紹介していきます。
ビタミンB2ってどんな栄養素?
ビタミンB2は、別名リボフラビンとも呼ばれる水溶性のビタミンです。
ビタミンB2は体内で主にFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)やFMN(フラビンモノヌクレオチド)といった補酵素の形で存在しています。
これらはエネルギー産生に関わる酵素の働きを助ける補酵素としての役割を持っているため、ビタミンB2はエネルギー産生に必要なビタミンであると言えます。
また、皮膚や粘膜の維持に関与しているため、ビタミンB2は栄養機能食品の表示として、「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」という表示が認められています。
ビタミンB2の不足や過剰摂取による影響とは
ビタミンB2は、食事からの摂取量が不足した場合や、肝臓の疾患、糖尿病などによって不足する可能性があります。
ただし、ビタミンB2だけが単独で不足することは少なく、他のビタミンと同時に不足することが多いのも特徴です。
ビタミンB2が不足すると、成長障害や口角炎、皮膚炎などの原因の一つになる可能性があります。
一方で、過剰分のビタミンB2は尿中に排泄されるため、過剰摂取による影響は少ない栄養素とされています。
ビタミンB2の摂取目標量とは?
ビタミンB2の必要量は、「ほとんどの人で体に必要な分が充足できる」とされる「推奨量(mg/日)」という数値で定められています。
そのため、以下の数値を満たすことができれば、通常は不足することはほとんどありません。
| 年齢 | 男性の推奨量(mg/日) | 女性の推奨量(mg/日) |
|---|---|---|
| 18〜29歳 | 1.6 | 1.2 |
| 30〜49歳 | 1.6 | 1.2 |
| 50〜64歳 | 1.5 | 1.2 |
| 65〜74歳 | 1.5 | 1.2 |
| 75歳以上 | 1.3 | 1.0 |
2019年の調査では、一般食品からのビタミンB2の平均摂取量は1.18mg/日との結果が出ています。
推奨量と比較するとやや少なめであり、特に男性では不足傾向が見られる可能性もあるため、意識的に摂取することが大切です。
ビタミンB2を豊富に含む食材とは
ビタミンB2は、魚介類、肉類、豆類、乳類など幅広い食品に含まれています。
実際に普段目にするような食品の中で、ビタミンB2が豊富に含まれているものには以下のようなものがあります。
| 食品名 | 100gあたりのビタミンB2量(mg) |
|---|---|
| ぶた レバー(生) | 3.6 |
| にわとり 心臓(ハツ) | 1.8 |
| 乾燥わかめ | 0.83 |
| パルメザンチーズ | 0.68 |
| 魚肉ソーセージ | 0.6 |
| 糸引き納豆 | 0.56 |
| 乾燥あおさ | 0.48 |
| 鶏卵(全卵・生) | 0.37 |
| 牛乳 | 0.15 |
まとめ
体内のエネルギー産生や、皮膚・粘膜の健康維持など、様々な役割を持つビタミンB2。
バランスの良い食事をしていれば大幅に不足することはありませんが、他のビタミンと同時に不足することがあるため注意が必要です。
今回紹介した食品を普段の食事に取り入れながら、バランスの良い食生活を心がけて、ビタミン不足を予防していきましょう。
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