夏は睡眠トラブルの季節|寝苦しい季節に取り入れたい〈夏の安眠〉を助ける食材は?管理栄養士解説

夏は睡眠トラブルの季節|寝苦しい季節に取り入れたい〈夏の安眠〉を助ける食材は?管理栄養士解説
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冷房を付けているのに、なんだか体が火照って眠れない、眠りが浅く夜中に起きてしまう…夏の夜は不眠や寝不足の症状が出やすい季節です。そんな寝苦しい夜でもしっかり睡眠をとるために、室温の調整や生活習慣の改善だけでなく、安眠に効果的な食材を生活に取り入れてみましょう。この記事では、夏の睡眠不足を解消してくれる食材について管理栄養士が解説します。

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夏はなぜ睡眠不足になりやすいのか?

睡眠時間は季節によって変動がみられます。夏季に比べて冬季は、日長時間の短縮によって、10~40分程度睡眠時間が長くなる傾向があります。日の入りが早く、寒さから布団の中が心地よい冬季には、睡眠時間が長くなるのです。

逆に夏季は日長時間が長くなり、夜の方が涼しく過ごしやすい気温になるので、夜更かししやすい環境にあります。冷房などで室温を調節しても、日中の暑さから体にこもった熱がなかなか冷めずに寝つきが悪くなったり、眠りの持続が他の季節より困難になることが多くなってしまうのです。

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睡眠不足で起こる体の不調

睡眠時間が短くなると、思考力や反応速度の低下がみられたり、イライラしやすくなり、思わぬけがのリスクも高まります。睡眠不足が続くことで、肥満や糖尿病などの生活習慣病リスクが高まる可能性があるとされています。睡眠時間の短縮だけでなく、入眠・睡眠の維持、目覚めた時の不快感からくるストレスも、生活への悪影響となります。

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夏の睡眠不足を解消してくれる食材

それでは、睡眠不足になりがちな夏は、どのような食材を取り入れていくのが良いのでしょうか?

トリプトファンの多い食材を積極的に摂る

トリプトファンは、精神を安定させたり、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの合成に関与するセロトニンの材料となる必須アミノ酸です。体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。とくに朝食で摂取することで、日中のセロトニン合成に関与し、体内リズムを整えるサポートが期待できます。

【大豆製品・乳製品・バナナ・卵】

体を冷ましてくれる食材を取り入れる

体にこもった余分な熱を取り除き、精神を安定させたり、心の高ぶりを鎮静させてくれる食べ物を積極的に摂るようにします。こうした食材は、水分が多く体温を下げやすい傾向があるため、特に暑い夜の食事に取り入れることで体のクールダウンを助け、眠りやすい環境づくりに役立ちます。

【トマト・キュウリ・ナス・ズッキーニ・スイカなどの夏野菜】 

グリシン・亜鉛の豊富な食材で睡眠の質を向上

グリシンはアミノ酸の一種で、深部体温を下げてスムーズな入眠を促す効果があるとされ、寝つきの悪さを改善してくれます。亜鉛は神経伝達物質の合成や代謝をサポートし、間接的に睡眠や精神安定に関与すると考えられています。

【アサリ・シジミ・牡蠣・エビ・牛肉・大豆製品】

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まとめ

日中暑い中頑張って働いた体は、なかなか冷めてくれないものです。冷房に頼りすぎず、正しい食習慣と睡眠の質向上の工夫を取り入れて、しっかり疲れを取っていきたいですね。

《参考文献》
1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣/大久保愛
1日1つで今より良くなるゆる薬膳。365日/池田陽子
睡眠障害/厚生労働省eJIM

 

ライター/やなぎかおり
特別養護老人ホームにて介護食の大量調理や栄養士業務を経験。働きながら管理栄養士の資格を取得。その後、中学校給食センターにて献立作成、給食管理、食育授業に携わる。結婚、出産を経て、ヘルスケア栄養指導士の資格を取得。子育てをしながら栄養に関する記事執筆を行っている。

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