【お悩み相談】気温があがると生理痛が悪化する。暑い時期の生理痛対策を教えて!
アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!
今回「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、夏場の生理痛にお悩みのKさん(21歳)。「臓器を雑巾絞りされたような痛みで、夜中も痛みで目覚めてしまうほど」と話します。夏の生活習慣について伺いながら、原因と解決策を一緒に考えました。
夏場の生理痛対策を教えて!
桑子:こんにちは!今日はどういったお悩みでしょうか?
Kさん:生理痛に悩んでいます。
桑子:生理痛は以前からありましたか?
Kさん:そうですね。痛みの程度には差がありますが、特にひどいのは夏場なんです。臓器を雑巾絞りされたような痛みで、夜中に目が覚めてしまうこともあります。
桑子:それはつらいですね。夏場ということですが、冷房に直接あたることや、冷たい飲み物・食べ物を摂る機会は多いですか?
Kさん:はい。熱中症も怖いので、夏は意識的に体を冷やすようにしています。
桑子:Kさんは、冷え性ですか?
Kさん:はい。秋冬はもちろんですが、夏場でも手足の先に冷えを感じることがあります。
桑子:普段の便通などはいかがですか?
Kさん:便秘気味かな。2~3日に1回くらい出ます。
夏でも「冷やしすぎ」に要注意
ご相談ありがとうございます。温暖化の影響か、年々暑さが増しているように感じます。熱中症対策はもちろん大切ですが、「冷やす」という行為が生理痛につながっている可能性も。そう、冷えは生理痛の大敵なのです。
特に夏は、強い冷房や冷たい飲食物により体が冷え、血行が悪くなって、生理痛を引き起こしやすくなります。
また、アーユルヴェーダ的な視点から見ても、冷性の特徴を持つ「ヴァータ(風のエネルギー)」が増えることで、生理痛が重くなる傾向があります。ヴァータは、冷えや乾燥、便秘などの症状として現れやすいのが特徴。Kさんの場合、季節を問わず冷えを感じることが多く、便通も不規則とのことなので、もともとヴァータが強まりやすい体質、あるいは何らかの要因でヴァータが増えている可能性もあります。
夏場の生理痛対策
アーユルヴェーダ的な夏の生理痛対策は、ズバリ「冷やさないこと」。アーユルヴェーダの基本的な考え方は、「強まりすぎたエネルギーに対して、反対の性質をもつものを与える」ことです。つまり、冷えによって生理痛が起きているなら、体を温めてバランスをとることが大切。以下、日常生活で取り入れられる「温めティップス」をご紹介します。
冷房対策
冷房の温度を適切に調整し、長時間の使用はなるべく避けましょう。室内では腹巻きやひざ掛けなどを活用すると◎。
冷たい飲み物や食べ物を控える
水分補給は大事ですが、冷たい飲み物をがぶ飲みするのは避けましょう。アイスやかき氷など、夏に食べたくなる冷たい食べ物も、生理前〜生理中は控えるのがベター。常温〜温かい飲み物を選び、食事も温かいスープやお粥、煮物など「体を温めるメニュー」を意識してみて。体が温まることで、便通も改善しやすくなります。
入浴
夏はシャワーで済ませがちですが、ここが落とし穴!毎日5分でもいいので湯船に浸かることで、体の内側から温まりやすくなります。
運動
運動は血行を促進し、生理痛の緩和に役立ちます。ただし、激しい運動やお腹周りに負担のかかる動きは避けましょう。ウォーキングやストレッチなど、軽めの運動がおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?「冷えは万病のもと」と言われるように、体にさまざまな不調をもたらします。生理痛が悪化するだけでなく、生理不順の原因になることも。
今回は生活習慣を中心にお伝えしましたが、お腹周りを締め付ける服装なども血行を妨げるため注意が必要です。この季節ならではのファッションを楽しみつつも、体調と相談しながら取り入れてみてくださいね。
そして、どうしてもつらい時は、我慢せずに早めに専門機関を受診してくださいね。
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