ダイエットのためには運動していればいい?きれいに痩せるために知っておきたい運動強度と食事のコツ

ダイエットのためには運動していればいい?きれいに痩せるために知っておきたい運動強度と食事のコツ
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中村友也
中村友也
2025-04-30

ダイエットを成功させるためには、運動習慣と食事内容の両方を改善する必要があります。 しかし、ダイエットをするためにはただ運動をしていればよいのでしょうか? この記事では、ダイエットで綺麗に痩せるために知っておきたい、運動強度とそれを支える食事のポイントについて紹介します。

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運動すれば痩せる?

運動はカロリーを消費する手段として有用ですが、単純に「運動=痩せる」というわけではありません。体重を落とすためには、消費カロリー>摂取カロリーという状況をつくる必要があります。

運動をするとこの消費カロリーを増やすことができますが、それ以上に摂取カロリーが多くなってしまっては体重を落とすことができません。健康的にダイエットを成功させるためには、運動と同時に食事へのアプローチも必要です。

痩せるために必要な運動強度

運動強度とは、運動の負荷やきつさを示す指標のことをいいます。

一般的に低・中・高強度に分けられることが多く、強度に比例してエネルギーの消費量が増え、体内でのエネルギー産生経路も変わってきます。

痩せるためには、この中でも中強度の運動がおすすめです。中強度の運動とは、「軽く息が上がるくらいの運動」と言われており、早歩きやジョギングなどがこれに該当します。

人によって体力や心肺機能に差がありますので、「軽く息が上がるくらいの運動」を基準に、自分に合わせた強度で始めてみましょう。

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運動強度とエネルギー消費の関係

運動強度は、高くなるほどエネルギー消費量が増えますが、強い強度の運動をすれば痩せるとは限りません。

それぞれの運動強度とエネルギー消費にはどのような関係があるのでしょうか?

低強度の運動

低強度の運動には、通常の徒歩などが分類されます。低強度の運動時は、血液中の脂肪酸や糖などが主なエネルギー源です。

血液中の脂肪酸や糖が運動により消費されると、脂肪の分解などにより脂肪酸や糖を血液中に補填するため、痩せていく傾向にあります。しかし、低強度の運動では消費量が少ないため、痩せるためには長時間の運動が必要になります。

中強度の運動

中強度の運動には、ジョギングなどが分類されます。中強度の運動時は、筋肉に溜め込まれたグリコーゲンと呼ばれる糖や、血中の脂肪酸を主なエネルギー源とします。

血中の脂肪酸が消費されると、低強度の運動時と同様に脂肪を分解してエネルギー源とするため、痩せる傾向にあります。また、低強度の運動と比較してエネルギー源となる脂肪酸の消費効率が高く、効果的に脂肪を減らして痩せるためには中強度の運動がおすすめです。

高強度の運動

高強度の運動には、ランニングなどの長時間継続しづらい運動が分類されます。高強度の運動時は、筋肉中のグリコーゲンや、クレアチンリン酸と呼ばれる成分からエネルギーを産生します。

高強度の運動では、エネルギー消費が激しい分、早めのエネルギー産生が必要です。しかし、血中脂質をエネルギー源として利用するためには、脂肪の分解というプロセスを踏むため、迅速なエネルギー産生には向いていません。そのため、高強度の運動は中強度の運動と比較して、脂肪量の減少には向いていません。

こういった理由から、中強度の運動が最も脂肪の消費に効果的であると言われています。

ダイエットには運動+食事が重要

運動でエネルギーを消費しても、食事の内容が偏っていたり、極端に制限していると逆効果になることもあります。そうならないために、健康的にダイエットをするために必要な食事のポイントについて紹介します。

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毎食バランスよく食べる

ダイエット=食事制限と考える方も多いですが、健康的に痩せるためには毎食バランスよく食べることが重要です。運動を取り入れながらのダイエットでは、運動で消費した栄養素を補給する必要があります。また、身体に必要な栄養素が不足すると、体内での代謝が滞り、かえって痩せづらくなります。もちろん食べすぎていては意味がありませんが、食べる量に気をつけながら、バランスよく食事をすることが重要です。

欠食をしない

ダイエットをするためには、欠食をしないことも重要です。

摂取カロリーを減らすために欠食するという方もいるかもしれませんが、ダイエットのために欠食をするのは基本的に逆効果です。欠食をすると、食事と食事の時間が長くなるため、身体が飢餓状態となります。その状態だと、足りないエネルギーを補填するために脂肪と同時に筋肉も分解します。

筋肉は維持するためにカロリーを多く消費する器官のため、筋肉が落ちると生活しているだけで消費する基礎代謝量が低下し、痩せづらい身体になってしまいます。また、欠食すると欠食した次の食事で食べすぎてしまい、3食に分けて食べた場合と比較して1日の摂取カロリーが多くなる可能性もあるため、欠食せずに1日3食食べるよう心がけましょう。

過度な食事制限をしない

ダイエットのためには、過度な食事制限もしないようにしましょう。過度な食事制限は、欠食同様に飢餓状態となる可能性が高く、痩せづらい身体になってしまいます。また、身体に必要な栄養素も不足するため、尚更痩せづらい体となってしまいます。

食事制限は確かに痩せられるように見えますが、長期的に見ると健康被害のリスクもあり、何より健康的な痩せ方ではなくなってしまいます。ダイエットをする際は、食事制限ではなく適量摂取を目指しましょう。

まとめ

綺麗に痩せるために知っておきたい運動強度と食事のポイントについて紹介しました。

基本的に運動をすると消費カロリーが増えて痩せやすくなりますが、適当にやっていれば効果が出るわけではありません。また、運動だけでは健康的に痩せることができませんので、運動と食事を合わせて改善し、今回紹介したポイントを踏まえて健康的にダイエットしてみてください。

参考:農畜産業振興機構 「運動時のエネルギー代謝と糖質制限食」
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