アップルやGoogleなどの先進企業が採用!「マインドフルネス」ってどんなメソッド?
今この瞬間の感覚や感情に気付き、「良い」「悪い」という判断をせずに観察し続けるメソッド。わかりやすく言うと「心ここにあらず」の状態から「ハッと我に返り、今に気付き続ける」訓練がマインドフルネスです。
Q.マインドフルネスってどんなメソッド?
A:瞑想の宗教的な部分を排除した精神トレーニング
マインドフルネスとは、悟りを開くといった瞑想の宗教性を排除した精神コントロールの手法です。やり方としては「心ここにあらず」の状態から、「今ここ」に意識を向け続け、わき上がる雑念や感情に気付き続けるという訓練です。ポイントは、わいてくる雑念や思考を否定するのではなく、気付き、そして良い悪いの判断をせずにそのまま受け流すこと。
マインドフルネスの効果
感覚や感情に気付き続け、無意識を意識化できるようになると、脳が筋トレをするように考え方の癖が改善し、メンタルが強化。不安や怒りに振り回されず、冷静で静かな心を持つことができるようになります。
たとえば顔がかゆいとき…
無意識にかくのはマインドレスな状態。かゆいという感覚と、かいている指先の感覚に気付いている状態がマインドフルネスです。
OK:意識を持って顔をかいている
NG:無意識に顔をかいている
マインドフルネスのすごいポイント2つ
1.脳科学で証明された効果
アメリカでは脳科学の研究で、マインドフルネスを1日45分、8週間行った人の脳がどう変わるのか調査。ストレスによりダメージを受けた海馬が5%回復し、不安や恐怖といったストレスに反応する扁桃体は5%小さくなったことが実証されています。
脳の構造:海馬は記憶や感情を司り、扁桃体は不安や恐怖に反応。マインドフルネスを実践すると脳の構造が変化する。
2.有名人や企業が大注目
アップルやGoogleなどの先進企業では、感情やストレスに邪魔されない思考が生まれ、創造性や生産性が高まるとして、1日30分のマインドフルネス瞑想を導入。マドンナやレディ・ガガ、スティーブ・ジョブスといった有名人も日常的に取り入れていたことから近年注目を浴びています。
初心者向け「マインドフルネス」3つのやり方
1.注意の集中を高める( サマタ瞑想/止行)
感覚や周りの音に集中し、違うことを考えていると気付いたら対象に意識を戻します。
HOW TO:呼吸
楽な姿勢で座り、背筋を伸ばし目を閉じて鼻呼吸。椅子に座っても◎。息を吸う時はお腹が「膨らみ、膨らみ」、吐く時は「縮み、縮み」と、呼吸に意識を向けましょう。
HOW TO:音
普段は無意識に聞き流している音を注意深く観察し、音に気付き続ける事で「今」に集中。
エアコン:心の動きを止めて、音の質感も注意深く観察してみる。
水:うるさい、心地いいと判断せず水音に意識を向けて。
2.思考にラベリングする(ヴィパッサナー瞑想/止観)
他のことを考えたら、その思考に「雑念」「妄想」というラベルを貼り、気付きを確認。
POINT:雑念や妄想が浮かんだら「ストップ」と心の中でつぶやくのも効果的。
3.雑念を観察する(ジャーナリング)
雑念に蓋をせず自覚する練習。文字にして表に出すことで向き合え解決策も見付けやすい。
HOW TO
1.浮かんできた不安や悩みを、すべてノートに書き出してみる。
2.書き出した感情を眺める事で気持ちの整理がつく。
教えてくれたのは...吉田昌生先生
ヨガ・瞑想講師、YOGABEING真鶴代表。すべての姿勢、動作、呼吸を瞑想として捉えた「マインドフルネス」をベースにしたヨガクラスを指導。著書に『100%集中できてストレスをためない脳の鍛え方』(WAVE出版)他。
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