40代女性不足しがちな栄養素とは?管理栄養士が教える、おすすめ食材と効率的に体に取り入れる食べ方

 40代女性不足しがちな栄養素とは?管理栄養士が教える、おすすめ食材と効率的に体に取り入れる食べ方
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古山有紀
古山有紀
2024-12-24

40代女性は、仕事や家事の忙しさで食事を抜いたり、体型を気にして食事量を減らす人も多い傾向にあります。その結果、必要な栄養素が不足するリスクが高まってしまうのです。本記事では、そんな40代に不足しがちな栄養素やおすすめの食べ物、食べ方を紹介します。

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40代が不足しがちな栄養素

令和4年度国民健康・栄養調査によると、40代ではカルシウム、鉄、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンC、B群、A、Dなどのビタミンが不足しがちという結果が報告されています。

特に女性では、必要なエネルギーを摂取できていない場合も多く、結果的にたんぱく質や野菜の摂取量が少なくなることで栄養素も不足しています。

40代におすすめの栄養素と食べ物・食べ方

不足しがちな栄養素を摂取したいからといって、ただ食べればよいというわけではありません。食べた食品の栄養を、効率的に体に取り入れる食べ方をしましょう。ここでは、40代が摂取したい栄養素とおすすめの食べ物、食べ方を紹介します。

たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や内臓、ホルモンの材料になり、体を構成するために重要な栄養素です。髪の毛や肌を若々しく保つためにも、たんぱく質を欠かすことはできません。

たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品に多く含まれています。毎食、たんぱく質の食品を取り入れることで、不足しないようにしましょう。

●食べ方のポイント:たんぱく質はビタミンB6と一緒に食べる

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に必要不可欠な栄養素です。十分なビタミンB6を摂ることでたんぱく質を効率的に利用し、健康な皮膚、粘膜、髪が維持できます。

ビタミンB6を多く含む食べ物:赤身肉、赤身魚、バナナ、さつまいも、玄米など

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カルシウム

骨や歯の材料であるカルシウムは、女性ホルモンが減少し始める40代女性がしっかり摂るべき栄養素です。カルシウムが不足すると、高齢になったときに骨粗鬆症のリスクが高くなってしまいます。

カルシウムを多く含む食べ物は、乳製品、小魚、海藻類、大豆製品などです。特に、乳製品はカルシウムの吸収率が良いため、効率的です。

●食べ方のポイント:カルシウムはビタミンDと一緒に食べる

カルシウムは、ビタミンDと一緒に摂るのがおすすめです。ビタミンDの働きによって、腸管からのカルシウム吸収が促進され、丈夫な骨を作るのに役立ちます。

ビタミンDを多く含む食べ物:イワシ、サンマ、鮭、きのこ類(キクラゲ、シイタケ)など

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鉄は、血液中で赤血球の中のヘモグロビンを構成する成分です。酸素を全身の細胞や組織に運ぶ働きをします。鉄が不足して酸素の運搬が上手くいかなくなると、貧血、免疫力低下、疲れやすくなるといった不調が現れます。

鉄は、レバーや赤身の肉、小松菜、アサリ、シジミ、ひじき、豆類に多く含まれています。

●食べ方のポイント:酸性の食品と一緒に食べる

鉄の吸収をよくするためには、酸性の食品と一緒に摂るのがおすすめです。ビタミンCを多く含む野菜や果物と一緒に摂りましょう。

また紅茶や緑茶、コーヒーに含まれるタンニンには、鉄の吸収を妨げる作用があるため、食事の際は水や麦茶を飲むようにしましょう。

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ビタミンC

ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持つ栄養素です。肌にハリを持たせる美肌効果、美白効果、免疫力の向上、貧血予防などの作用があります。体内では合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

ビタミンCを多く含む食べ物:パプリカ、芽キャベツ、ブロッコリー、サツマイモ、レモン、イチゴ、キウイフルーツ、オレンジなど

●食べ方のポイント:生のままで食べるか、スープにする

ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱い性質があります。加熱調理によって壊れてしまうため、食材は生のまま食べるのがおすすめです。加熱する場合は、スープにして液体に溶けだしたビタミンCを飲むようにすると無駄なく摂取できます。

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40代の食事のポイント

不足する栄養素を補うには、食事をバランスよく食べることが最も重要です。主食、主菜、副菜を組み合わせ、バランスよく食べましょう。

欠食は、摂れる栄養素の量が必然的に減ってしまうため好ましくありません。できる限り欠食せずに食べるようにしましょう。

間食は、栄養補給を目的とした果物などがおすすめです。菓子類や清涼飲料水は糖分の過剰摂取に繋がり、健康的ではありません。また、食事の妨げになる可能性もあるため、控えましょう。

【参考】

厚生労働省|令和4年 国民健康・栄養調査結果 

公益財団法人 長寿科学振興財団|健康長寿ネット カルシウムの働きと1日の摂取量 

わかさ生活|わかさの秘密「ビタミンC」
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古山有紀

古山有紀

大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。 出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。



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