豆腐で作る!卵不使用なのに食感はふわふわ「スクランブル豆腐」管理栄養士のレシピ
かつては「価格の優等生」と言われたたまごも全般的な物価の高騰により値段が上がっています。この記事ではたまごと栄養価の近い豆腐を使ったスクランブルエッグのレシピを管理栄養士が紹介します。
栄養満点なだけじゃない!たまごのすごい調理特性
たまごはたんぱく質を始めとして非常に栄養価の高い食材です。たんぱく質を補給するだけなら他の食材でも代用可能ですが、たまごは栄養以外にも調理においても様々な役割をもつ優れた食材です。
乳化性
乳化とは「水」と「油」のように本来混ざりあわない性質を持つものを中和した状態にすることです。代表的な食品としてマヨネーズがありますが、酢と油が分離せず混ざりあうのは卵に含まれるレシチンと呼ばれるたんぱく質が、水とも油とも仲良くなれる性質を持つためです。この特性により、異なる物質をうまくまとめることができます。
熱凝固性
ゆで卵や卵焼き、スクランブルエッグのように卵は火を通すと固まります。他にも、プリンや茶碗蒸しがプルプルに固まるのも卵の熱凝固性を利用したものです。
泡立ち性
卵白は泡立てるとメレンゲができます。卵白は一度泡立てると泡が消えにくく安定した性質を持ちます。この特徴を活かしてふわふわのスポンジケーキやシフォンケーキ、またマシュマロのようなお菓子作りに広く使われます。
豆腐はたまごの代用になる?
豆腐に豊富に含まれる栄養素はたんぱく質です。1/3丁(100g)の豆腐でたまご一個分のたんぱく質が補えます。栄養素の他、料理でもたまごの代用として使用可能です。お菓子作りで豆腐を使うと生地に水分を含ませてまとめる働きがあります。豆腐を使ったケーキやマフィンは卵を使用したものよりどっしり、もちもちとした食感になります。また豆腐は味がたんぱくなのでどんな味付けにも馴染み、今回のレシピのようにおかずからデザートまで様々な料理に使えます。栄養価と調理の多様性を考えると、豆腐が最もたまごに近い食材かもしれません。
材料(2人分)
・木綿豆腐ー1丁
・無調整豆乳ー100ml
・カレー粉ー小さじ1/2
・砂糖ー小さじ1/2
・塩ー小さじ1/2
作り方
1.無調整豆乳とカレー粉、砂糖、塩を合わせておく。
2.テフロン加工のフライパンに木綿豆腐をいれて、強火にかけて崩しながら水分を飛ばすように炒める。
3.火を中火に弱め、1の調味液を入れる。
4.焦げないようにかき混ぜながら水分がなくなるまで炒める。
5.出来上がり。調味液を入れて煮るように炒めることで豆腐の中まで味がしっかり染み込みます。ほんのりカレー味ですが見た目と食感はスクランブルエッグ。是非お試しください。
〈参考文献〉AUTHOR
田中ひろか
管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
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