豆腐は食べ過ぎNG?豆腐を食べすぎることでおこるデメリットとは|管理栄養士が解説
豆腐は健康・美容・ダイエットに良い食品として広く認識されていますよね。実際、豆腐を生活に取り入れるメリットはあります。しかし、良いイメージだけが先行して食べすぎてしまうと、かえってデメリットが起こる可能性があります。 今回は、豆腐の食べすぎによるデメリットについて詳しく説明します。
豆腐の食べすぎで起こるデメリット
1. カロリーと栄養バランスの偏り
豆腐は低カロリーのイメージがありますよね。しかし、カロリーが完全にゼロというわけではありません。
100gあたり、絹豆腐は56kcal、木綿豆腐は73kcalを含んでいます。「ヘルシーだから」といって過剰に摂取するとカロリー過多になってしまうのです。
また、豆腐の調理方法によってカロリーに差が出ます。油や脂質が多い食材・油分の多い調味料を使ったり、炒める・揚げるといった調理法をしたりするとカロリーは上がりますよね。
それだけではなく、反対にダイエットで豆腐だけを食べるような極端な生活が続くと1日に必要な栄養のバランスが崩れていきます。例えば、ビタミンAやビタミンCは豆腐には含まれていません。
必要な栄養素を十分に摂れていない生活が続くと、貧血や集中力の低下など体調不良に陥る可能性があるので危険です。
2. タンパク質の過剰摂取
豆腐は良質なタンパク質を豊富に含んでいます。植物性のタンパク質源の代表として活用されていますが、過剰に摂取すると体内で代謝される際に発生する窒素廃棄物が増加し、腎臓に負担をかけてしまいます。
基本的に1日のタンパク質摂取量の目安は、自分の体重1kgあたり0.8~1gです。豆腐と一緒に肉や魚、乳製品などのタンパク質が多い食品を食べすぎても過剰摂取に繋がるので気をつけましょう。
特に腎臓に疾患がある方や高齢者は食べすぎに注意が必要です。
3. 胃腸への負担
豆腐は食物繊維が含まれているので摂取の継続により便秘の改善が期待できますが、食べすぎるとかえって腹痛や下痢を起こす恐れがあります。豆腐に含まれるオリゴ糖の一種「ラフィノース」によって腸内ガスが溜まりやすくなるためです。
消化不良によって胃腸に負担がかかる他、ガスが溜まり続けると摂取した食品や腸内環境によっては、おならが臭くなる可能性もあります。ある特定の食品を偏って食べるのではなく、適切な豆腐の量、その他に肉や魚、野菜を摂るなど1日の中でバランスの取れた食事を心がけることが大切です。
豆腐を食べすぎないためには?
豆腐を食べすぎないために、1日の摂取量を意識してみましょう。豆腐は1日当たり150gが摂取量の目安です。スーパーなどで売っている豆腐、約1/2丁分になります。
150gであれば毎日摂取しても良いですが、豆腐だけではなく他の野菜や穀類、肉・魚などの様々な食品と一緒に摂り、全体のバランスを考えてメニュー構成することが重要です。豆腐の調理方法にも気をつけてくださいね。
まとめ
豆腐は健康・ダイエットに良い食品と言われている一方、過剰に摂取することでいくつかのデメリットが生じる可能性があります。
カロリー過多や栄養バランスの偏り、胃腸への負担、タンパク質の過剰摂取、ガスや臭いおならの原因となる可能性などが挙げられます。これらを避けるために、適量を守ってバランスの取れた食事を心がけることが重要です。
豆腐を正しく取り入れ、健康的な食生活を継続していきましょう。
参考:食品データベース-文部科学省
AUTHOR
たちばなかやの
病院・保育園にて経験を積んだ後に独立。大豆・グルテンフリー・プラントベース食品の知識に特化した管理栄養士として現在はコラム執筆、レシピ開発、セミナー講演の他、自身でケータリング弁当屋を主催するなど精力的に活動している。
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