「食事を減らしてるのに痩せない!」それ、逆効果なことしてるかも|栄養士が教える、NGパターン5選

 「食事を減らしてるのに痩せない!」それ、逆効果なことしてるかも|栄養士が教える、NGパターン5選
photoAC
栗城智子
栗城智子
2024-06-10

「食べる量を減らしているのに、なかなか痩せない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。食べる量を減らすと一時的に体重が落ちる場合もありますが、実は逆効果のこともあります。健康的に痩せるためにも、食事に関するNG行動をチェックしてみましょう。

広告

NG①朝食を食べない

近年、朝食を抜く方が増えています。ダイエットのほか、忙しいといった背景もあるようです。しかし、朝食を抜くと脳がはたらくための唯一のエネルギーであるブドウ糖が不足し、午前中を元気に過ごすことができなくなります。また、前日の夕食から翌日の昼食までの時間が空いてしまうことで、体が一時的に飢餓状態に陥ります。すると体がエネルギー不足の危機感から、エネルギーを貯めこもうとする体質になってしまいます。ぜひ朝ごはんはしっかり食べましょう。

NG②おかずなしの食事

ランチは手軽に「おにぎり・パン・うどんだけ」にされる方もいます。その場合、確かに摂取カロリーは抑えられるのですが、おかずなしではたんぱく質が不足しがちです。たんぱく質不足によって筋肉が落ちると基礎代謝が減り、エネルギーを効率よく利用できずに痩せにくくなってしまいます。

また、たんぱく質は皮膚や髪の毛の構成成分となるだけでなく、免疫にもかかわる栄養素です。たんぱく質不足は美容と健康にダイレクトにも影響します。

NG③夕食をご飯抜きにする

夕食はおかずのカロリーが増えてしまうからと、ご飯をまったく食べないという方も増えました。本来、糖質制限は糖尿病の方向けに考案された食事療法ですが、単に「おかずはしっかり食べてご飯は抜く」という手法を取った場合、たんぱく質と脂質に偏った食事となってしまいます。近年は糖質が悪者にいわれがちですが、炭水化物には糖質だけでなく食物繊維も含まれます。夕食のご飯は全て抜いてしまうのではなく、お茶碗半分にする、玄米や雑穀米にするといった工夫をしましょう。

NG④夜遅くに夕飯を食べる

仕事が忙しく夕食が遅くなってしまう方、昼食と夕食の時間が空いてしまう方もいるでしょう。その場合、夕食で摂ったエネルギーを貯めこみやすくなってしまうことから、「補食」を摂ることをおすすめします。ここでは補食の方法と、間食との違いについて解説します。

補食

補食は、昼食から夕食までの時間が空く方におすすめの手法です。たとえば昼食が12時、夕食が21時の場合、17時におにぎりやシリアルバーなどの食事の一部となるような食品を食べます。その分、夕食は軽めに済ませます。 

間食

間食はいわゆる「3時のおやつ」ですが、選び方を工夫すれば効果的なダイエットにつながります。間食は食事で不足しがちな栄養を摂るタイミングとし、ダラダラ食べは控え、時間を決めるようにしましょう。果物や乳製品、ナッツなどの噛み応えのある食品がおすすめです。エネルギーの目安は200kcalまでとしましょう。

間食と補食の両方は食べ過ぎになってしまうため、ご自身の生活リズムに合わせてタイミングと食事内容を検討しましょう。

NG

運動をまったくしない人は見直しを

今までの4つのNGパターンに該当せず「規則正しい食事を摂っているのに痩せない」という方は、運動習慣を見直してみましょう。体重が減らないのは、消費カロリーよりも摂取カロリーが上回っている状態であるためです。運動習慣がなく、運動に苦手意識をもつ方は、生活に取り入れやすい方法を探してみましょう。エスカレーターの代わりに階段を使う、寝る前に動画を見ながらヨガやストレッチをするといった方法もおすすめです。

ダイエットは食事だけでなく生活全体を見直そう

本記事では「食事を減らしているのに痩せない」という方向けに、NG習慣について解説をしました。ダイエットには食事と運動が大切ですが、睡眠もとても重要な要素です。生活リズム全体を見直すことで、健康的なダイエットを心がけましょう。

〈参考文献〉

農林水産省|めざましごはんについて

厚生労働省|e-ヘルスネット|炭水化物

厚生労働省|e-ヘルスネット|たんぱく質

厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)|1―5 エネルギー産生栄養素バランス

農林水産省|「食事バランスガイド」の適量と料理区分

広告

AUTHOR

栗城智子

栗城智子

大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

NG