糖質制限はなぜ危険?栄養士が推奨!糖質制限ではなく「糖質選択」に。太らずに糖質と付き合うコツとは
ダイエット方法のひとつとして、注目を浴びたことがある「糖質制限」。チャレンジしたことがあるという人も多いかもしれません。しかし、この糖質制限は間違った方法で取り入れると、逆に不調の引き金になってしまうことも。そこで、今回は安全に取り入れられる「糖質選択」に関してご紹介します。
糖質とは
糖質は三大栄養素のひとつ炭水化物の構成成分であり、「糖質=炭水化物ー食物繊維」となります。糖質は、体にとって必要なエネルギーを1番負担なく素早くつくり出すことができる栄養素であり、筋肉の中でグリコーゲンとして蓄積されます。ただし、余り過ぎた糖質は中性脂肪として蓄えられるため、肥満の原因にもなり得ます。
糖質制限のリスクとは
極端な糖質制限は、糖質からのエネルギーが不足することで、筋肉のたんぱく質を分解して糖をつくり出そうとするため、筋肉が減ってしまい、基礎代謝の低下にも繋がってしまいます。また、糖質の一種のブドウ糖は脳の栄養源でもあるため、極端な糖質制限により、脳がエネルギー不足になってしまうと、記憶力の低下や脱力感、イライラ感アップの引き金にもなり得るため、糖質は制限するのではなく、必要なものをしっかりと選択することが大切です。
糖質選択とは
炭水化物(糖質)と一言でいってもさまざまな種類のものがあります。同じ炭水化物でも、白米や白いパン・うどんなど精製された小麦製品は食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が精製する過程で取り除かれることで、血糖値の急上昇を引き起こしその後、インスリンの分泌による急降下の引き金になり肥満の原因にもなりやすいです。
そのため、同じ炭水化物(糖質)を食べる場合にも、食物繊維やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれている玄米や部付き米、全粒粉、ライ麦など未精製のものを選ぶことをおすすめします。白米を食べる場合には、雑穀を一緒に炊くのもよいでしょう。
糖質選択のために押さえたい2つのポイント
三大栄養素をバランスよく摂取
ダイエットを成功させるためには、極端に何かに偏ることはおすすめできません。そのため、三大栄養素の炭水化物・たんぱく質・脂質をバランスよく摂取することが求められます。その比率は、以下が理想とされています。
炭水化物(糖質):50%、たんぱく質:25%、脂質:25%
食べるタイミングも重要
血糖値の急上昇を抑えるために、朝昼夕の1日3食の食事がおすすめです。ダイエットなどで糖質の摂取に抵抗がある場合は特に、炭水化物が活動エネルギーとして消費される朝と昼にしっかりと食べて、蓄積する傾向が高まる夜は控えめにしてあげるとよいでしょう。夕ごはんは、寝る2時間前にすませることが理想です。
管理栄養士おすすめの糖質
・お米:雑穀やじゃこ、納豆、ごまなどを加えて、たんぱく質とミネラルも一緒に補給
・かぼちゃ:蒸したかぼちゃでβカロテンやビタミンEの一緒に補給
・じゃがいもやさつまいもなどの芋類:加熱しても損失しないビタミンCや食物繊維も一緒に補給
・季節の果物:抗酸化力の高いポリフェノールやビタミンCも一緒に補給
糖質と上手く付き合い元気な体を手に入れよう
糖質は決して悪ではありません。上手に付き合うことがポイントになります。毎日の食事でいろいろなものを取り入れてみて、あなたにとってのベストな食べ方を見つけてみてくださいね。
ライター/管理栄養士 亀崎智子
管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。また、満月の日に、乾物と塩で作るふりかけと即席スープの素の製造販売も行っています。インスタグラム:kamegohan0528
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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