【ヨーグルト】組み合わせるともっと腸がよろこぶ「意外な食材」とは｜管理栄養士が提案

ヨーグルトと意外な組み合わせの栄養価アップの食材とは

ヨーグルトと組み合わせると相性がいい食品はズバリ「切り干し大根」です。切り干し大根は乾物で組み合わせるイメージがないためビックリするかもしれませんが、実は「ヨーグルト×乾物」は栄養価アップにもってこいの食材なのです。切り干し大根の栄養と組み合わせることによってどんな効果があるのか見ていきましょう。

切り干し大根の栄養

そもそも切り干し大根は大根を細く切って天日干しにしたものです。乾燥させると、水分が抜けて栄養がギュッと濃縮されます。甘味やうま味も増し、歯ごたえもあって栄養満点な食材なのです。また賞味期限が長く、扱いやすいので常備しておくと便利です。煮物はもちろん、サラダやスープなど色んな料理に使うことができるのでおすすめです。

食物繊維

食物繊維は小腸で消化・吸収されずに、大腸まで届く成分です。便のカサを増やす材料となったり、大腸の環境を改善する腸内細菌に利用されたりと腸内環境を整える腸活には欠かせない栄養素の一つです。便秘の予防や血糖値の上昇を抑えたり、血中のコレステロール値の濃度を下げたりと、わたしたちのカラダに嬉しい働きをしてくれます。日本人はこの食物繊維が不足している成分の1つといわれているので積極的に摂りたい栄養素です。

カルシウム

切り干し大根に含まれるカルシウムは生の大根の約20倍多く含まれています。栄養が濃縮していることが分かります。骨や歯を作ることに重要な栄養素であることはみなさんご存じかと思いますが、他にも筋肉を動かすことや、神経の働きにも関係しています。ビタミンDと一緒に摂ることで吸収率をアップすることができるので組み合わせを意識することもポイントです。ビタミンDは魚やキノコ類に多く含まれるので料理にプラスすることを意識してみてください。

鉄

赤血球をつくる成分としてとても重要になります。全身に酸素を送るはたらきもしています。なので、鉄分が不足すると赤血球が作られなくなり貧血になってしまいます。貧血になると酸素が運ばれないため疲れやすくなってしまいます。ビタミンＣと一緒に摂ることで吸収率がアップします。ブロッコリー・ピーマン・キウイフルーツ・さつまいも・じゃがいもなどに多く含まれています。不足しないためにも、少しでも鉄が含まれる食品を毎日の食事に取り入れていくことが大切です。

切り干し大根とヨーグルトが最強の理由

切り干し大根の他にもドライフルーツやカットワカメなどの乾物を組み合わせても栄養価アップできます。本来は水で戻すことが多いですが、ヨーグルトに一晩漬けこむ調理法です。乾物がヨーグルトに含まれる水分を吸い込むことによって、味付けが簡単で食感も良く戻すことができます。切り干し大根に含まれる食物繊維とヨーグルトに含まれる乳酸菌などを一緒に摂ることができます。少し工夫するだけでも栄養がアップし簡単に健康な食事をすることができるのです。水で戻すと流れ出てしまうビタミン群やカリウムは水溶性といって水に溶けやすい性質があります。それらを失うことなく摂ることができるため栄養価アップに繋がります。

ヨーグルトで戻す方法

①切り干し大根やその他の乾物にヨーグルトをかける

②よく混ぜる

③冷蔵庫で8時間ほどおく

これだけです。とても簡単に出来上がります。ヨーグルトだけでも味がついているので食べることができます。その他にも味噌などの発酵食品を組み合わせる・マヨネーズで和えるなどアレンジはたくさんできます。自分の好みの味付けを見つけることで食事に取り入れやすくなるのでぜひ試してみてください。

参考文献：正しい知識で健康をつくるあたらしい栄養学 高橋書店

　　　　　e－ヘルスネット　厚生労働省

　　　　　国立研究開発法人　医薬基盤・健康・栄養研究所

ライター／こばやしなつき

管理栄養士。病院での大量調理や栄養士業務を経験。高齢者福祉施設にて利用者様の健康マネジメントに携わる。妊娠を機に退職。妊娠中に食事の大切さに改めて気づき、こども・ママ・家族みんなが笑顔で過ごせるようサポートしたいと思うように。現在は妊娠中の食事やこどもの栄養について情報を発信。栄養や健康に関する記事執筆などを行っている。マタニティ雑誌「マタニティSTYLE2024」レシピ掲載