冷蔵室に野菜を入れたらしなしなに…袋に入れて保管するべき野菜とは？管理栄養士が解説

袋に入れて保管した方がいい野菜とは？

葉物野菜や冷蔵保存する野菜は袋に入れて保管するようにしましょう。

野菜を袋に入れるのは、野菜の水分が蒸発してしまうことを防ぐためです。野菜に含まれる水分は約90％。野菜のおいしさはみずみずしさといってもいいですよね。

その中でも特に葉物野菜は葉から水分が失われていき傷みやすいので、みずみずしさを保つ必要があります。また、乾燥を嫌う野菜も野菜室に入れる際には袋に入れるのがおすすめです。

葉物野菜（レタス、ほうれん草、キャベツなど）

葉っぱの部分を食べる葉物野菜は、袋に入れて保管するのがおすすめです。新聞紙やキッチンペーパーなどで包んだ後、育てられていたときと同じように立てて野菜室へ入れましょう。

キャベツは袋に入れる前に、芯をくり抜いて濡れたキッチンペーパーをつめておくとより乾燥を防げます。

レタスを切ったときに出る白い液体がレタスに触れると赤くなり、傷んでしまいます。包む前にふきとっておきましょう。

ほうれん草などの葉物野菜は袋に入れたあと、立てて保管することで、葉が傷むのを防げます。

冷蔵保存がおすすめの野菜（にんじん、大根など）

にんじんや大根は乾燥を嫌うため、そのまま保管していると水分が蒸発しぶよぶよとしたやわらかい状態になってしまいます。新聞紙で包んだ後でビニールに入れて保存しましょう。

野菜を袋に入れた方がいい理由とは

野菜を袋に入れる理由は、前述の通り水分が蒸発しすぎることを防ぐためです。また、別の理由としてエチレンガスの影響を防ぐために袋へ入れます。

エチレンガスは、野菜や果物から放出され、野菜や果物の成長や熟成を促します。野菜がエチレンガスを吸収することで熟成し、ときには腐敗も進んでしまうのです。

袋に入れることで、他の野菜へエチレンガスの影響を与えることを防ぎ、また袋に包まれた野菜も影響を受けることを防げます。

そして、野菜は低温障害になりやすいものもあります。野菜室は野菜に適した温度に設定されていますが、野菜によっては野菜室でも低温障害を受けてしまうのです。袋に入れることで、冷えすぎから野菜を守る効果もありますよ。

野菜専用の鮮度保持袋がおすすめ

「野菜を入れる袋はどれを選んでも同じ」と思っている方もいるかもしれません。しかし、入れる袋によって、野菜の鮮度が変わります。おすすめの袋は、スーパーマーケットやドラッグストアなどで手に入る「鮮度保持袋」です。

野菜の鮮度を保ちやすくするために、防曇処理がほどこされていたり、エチレンガス減少効果や抗菌効果がある素材が使われていたりします。

つまり湿気がたまりにくく、エチレンガスの影響を受けにくくなるなどの工夫がされているので、傷みやすい野菜の鮮度を保ちながら保管できるのです。

傷みやすい葉物野菜は袋に入れて野菜室に保管し、鮮度を保てるようにしましょう。隣り合う野菜同士がエチレンガスの影響を受けないためにも、袋に入れるのがおすすめです。より鮮度を保つために、鮮度保持袋を使ってみると傷みにくくなり「すぐには食べきれないかも」というときに活躍しますよ。

参照：
株式会社 西東社｜決定版 農家が教える 野菜の収穫・保存・料理
株式会社 主婦の友社｜食材保存大全