そんなに華やかではない?世界で活躍するカリスマヨガティーチャーの実像
世界で活躍するヨガティーチャーになりたいーー。キャサリン・ブディグは世界中のヨギがうらやむほどのキャリアを確立した。世界を股にかけ活躍する彼女が明かす、有名人や世界を巡るヨガティーチャーになるということの皆が思っている誤解とは?
私はヨガティーチャーとして各地を訪問している。良いことも、悪いことも、見苦しいことも目にしてきた。2008年からずっと出張の連続で、地元の空港が我が家の一部のような気がするのも善し悪しだと感じている。数年間、地元でクラスを教えながら、年にいくつかの国内のスタジオや、運が良ければ大規模なカンファレンスやフェスティバルに行きたい、というささやかな夢を持っていた。
その小さな夢が私を捉え、いつの間にか各地を巡回することに全力を注いでいた。今では国際的に指導をしている。フェスティバルやカンファレンス、ワークショップ、集中講義やティーチャートレーニングで世界中の素晴らしい生徒たちを指導している。スーツケースにヨガパンツをたくさん詰め込んで、世界を知りたいと望んでいる人のために、私がこれまでに知ったいくつかの虚像についてご紹介する。
世界で活躍するヨガティーチャーにまつわる5つの虚像
1.とても有名になって、たくさんお金が稼げる
かつてヨガティーチャーになりたい人は、ヨガが大好きで、プラクティスを共有したいという強い望みを抱いていた。現代でのよくある動機といえば、有名になってお金持ちになることだ。ヨギにとってこれが実現可能になったのは、現在のソーシャルプラットフォームのお陰だ ― まことしやかなブランドの構築、フォロワーがたくさんいる感動するような写真で、大抵は巡回仲間への切符を手にする。
これが問題なのだ。出張して教えるよう依頼されるかもしれないが、こうしたことはずば抜けて優秀でないと続かない。唯一の動機が富と名声なら、ヴィニー・マリーノのクラスを受けた後のヨガマットよりもひどい状態になるだろう。指導するのはそれが好きだからすべきであり、そして、学び続けることを止めてはいけない。まぶしい笑顔ととんでもなく柔軟な背骨以上のものを提供しなくてはならない。とてつもなく優秀になったら、そこから抜け出して、各地を巡回する確かな地位、たくさんの給与やもしかしたら名声を獲得できるかもしれない。それすらうまくいったと仮定したらのことだ。
2.すごく華やか
どこにいるのか、何曜日なのか、その場所はどの時間帯なのかも分からない状態で目覚めることがあるだろう。時差ぼけは素敵じゃない。飛行機に搭乗すると、どのクラスの席にいても乾燥してむくむ。ルーティンがないことで、消化力がめちゃくちゃにされる(プロバイオティクスとエンザイムを持参することがお勧め)。出張中の健康的な食べ物といえば、大抵バナナかリンゴが手に入る程度に限られる。乗り継ぎ便を逃したり、搭乗予定の便がキャンセルされたり、他に選択の余地もなく、地方空港のホリデイ・インに宿泊するのが現実的によくある。(しかも、こうしたことは3週間出張して、家庭の味が恋しくなっている最後の行程で大抵起こる)。極度の疲労、消耗、深刻な欲求不満に備えよう。
もちろん世界中に友達を作り、たくさんの素晴らしい経験にも備えておこう。文化を一つにまとめられた人類に簡単に分解してみると、世界が実際にはどんなに小さいのか、いかに私たち全員が結び付いているのか、というより良い視点を得ることができるだろう。これは華やかではないが、多くの苦難の中にある素敵な利点だ。
3.世界中でヨガをプラクティスできる
今ではヨガマットを持って出張することはない。ヨガを教えることで膨大なエネルギーを使うことになるので、空き時間は、体を休めて元気を取り戻すことに費やすことになる。ああ、それから食べることも!フェスティバルやカンファレンスに参加していて、ほんの短い時間にでも恵まれていたら、通常は自分のために、クラスの後ろにそっと入って見学し、ノートを取っている。
スタジオに早めに入って、何とか自分のためのプラクティスに参加したら、早めに到着した生徒たちから質問攻めに遭うだろう。地元のクラスに参加したら、生徒の熱い視線を感じるだろう。そうした注目が好きなら、あなたは将来有望!人知れずプラクティスを行いたいなら、ホテルの部屋でルーティンを続けよう。(十分なスペースがあるはず)。出張中の困難に対処するためのあなたのためのプラクティスに備えよう。
4. ファーストクラスで上等なコンブチャが飲める
ほとんどのスタジオは旅費を負担してくれるが、座席をエコノミー以上にアップグレードしてくれる訳ではないことは確か。ファーストクラスに乗りたいなら、ロックスターのように見せるために自腹を切って払うことになる。ヨガ界では豪華な交通手段を提供してくれないし、ザ・リッツカールトン・ホテルに宿泊させてもくれない。最低限の交通費と地元の安いホテルが提供されるだけだし、主催者との相部屋になることだってある。
5. 素晴らし過ぎて、家に帰りたくなくなる!
一つの短いフレーズがすべてを物語る「我が家に勝る所なし」。
世界は魅力にあふれている ― 冒険、信じられないような経験を持つ素晴らしい人々やヨガへの愛に満ちている。でも、言わせてもらうと、「お帰りなさい」と声を掛けられながら、パスポートにスタンプを押してもらうことや、手で玄関の鍵を開け、旅の荷物を肩から床に下ろすことに勝るものはない。世界を旅することで単純なことに感謝できるようになる。毎日の日課、快適な自分のベッド、まだ眠いのに犬が起こしに来ることでさえ。私たちは必要なものはすべて手にしているということだ。
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