今日を犠牲に未来の幸せを描いていないか?”頑張り屋さん”に知ってほしい「努力の方向転換」について
食事制限、運動、ストレッチ、など、毎日のように自分磨きを頑張っている人は、「今日の幸せ」や「痩せたその後の未来」まで考えてダイエットをしているでしょうか?今回は、未来の幸せのために今日の幸せを犠牲にできる“頑張り屋さん”の人に知ってもらいたい『努力の方向転換』を、ニュージーランドのパーソナルトレーナーmikikoが紹介します。
苦労は美徳?
「苦しい努力の先に美しい未来が待っている」という昭和のスポ根精神は、今でも私たちの社会に根強く残っています。苦しい顔をして歯を食いしばってジタバタしている人の方に応援がついたり、楽しみながら効率良くスラスラ物事をこなしている人には嫉妬の目が向けられたりしますね。
自分の身を削ってでも成果を追いかけるハッスルカルチャーは、現代の私たちに鬱・適応障害・過労死・摂食障害という形で傷跡を残してきました。こうした苦しい努力の副産物からも分かるように、No pain, no gain「痛み無くして、成長無し」という方法では、今日の幸せだけでなく未来の幸せまでもが奪われてしまうのです。pain(痛み)は「自分には合っていないこと」のサインであって、精神も身体もすり減ってしまう前に避けるべきもの。
今日の幸せを選ぶことは、楽をすることではありませんし、自分を甘やかすことでもありません。今日の幸せを選ぶとは、「努力」という名目で自分を虐めないことだったり、自分に合っていない遠回りの努力は捨てること。自分の心がキラキラすることをやっていると、大変だけど「苦」じゃないこともたくさん出てきます。今の時代、過程を楽しみながらも本当の意味で身になる努力をし、今も未来も幸せにする道がいくらでもあるんです。「苦しんでボロボロになるまで努力しないと明るい未来を築けない」なんてのは、笑顔で前進する人たちへの嫉妬でしかないのです。
同じ目的地に行くにしても、いくつものルートを見つけることができる時代。万人に共通の「これこそが正解!」なんて答えを追いかけていれば、自分に合わない型に押し込まれて心身が疲弊してしまいます。今“自分のために”やってることが心も身体もボロボロにしているなら、いくら結果が出るとしても他の方法を探すべき。結果が出たとしても長続きしないからです。
ボロボロのまま前に進んだって、未来のあなたは、またその先の未来のこと見て「もっと未来の自分ために頑張らなきゃ」って言ってます。今日の自分を幸せにできない人は、そのまま未来に行ったって、ただただ「今」に満足できない人にしかなれないのです。
盲目的にpainばかり追いかけるのをやめて、本質的に自分を幸せに導く方法を探す『努力の方向転換』が必要。自分に合った形の努力をすれば、今日の自分を幸せにしながら、成長することができるからです。
AUTHOR
mikiko
パーソナルトレーナー|自身の失敗経験を元に個人差や体質を重視した『mikiko式フィットネス論』を提唱|身体と人生観が変わるフィットネス哲学で、一生ブレないための視野と学びを発信しています|流行を根拠と本質で斬る人| 筑波大学健康増進学修士|NZベストトレーナー入賞
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