【キャベツを正しく冷凍する方法】とは？冷凍キャベツを使ったおすすめの調理法｜管理栄養士が解説

キャベツは冷凍保存がおすすめ！

キャベツをまるごと1玉購入すると価格はお得ですが、量が多くてなかなか使い切れないのではないのでしょうか？水分が抜けてしなしなになったり、黒ずんだりと、冷蔵庫に入れている間にキャベツはどんどん傷んでいきます。

キャベツをおいしく使い切るなら、冷凍するのがおすすめです。キャベツは半分や4分の1にカットしてしまうと、1週間から10日ほどしか日持ちしませんが、冷凍すると1ヶ月ほど保存できます。

キャベツの冷凍は、ゆでるなどの下処理が必要ありません。生のまま切って冷凍庫へ入れるだけでよく、手間がほとんどかからないのもうれしいですね。 

さらに時短調理につながる点も、キャベツを冷凍するメリットのひとつです。

キャベツを冷凍すると、キャベツに含まれる豊富な水分は、たくさんの小さな氷の粒に変わります。氷の粒はキャベツの組織を突き破り、組織に隙間が作られます。解凍するとその隙間から水分が抜けて、キャベツはしんなりした状態になるのです。すぐに火が通るので、煮込み料理も短時間でできあがります。

冷凍すると生のキャベツ特有のしゃきしゃきした食感は失われてしまいますが、キャベツを長期間保存できて、さまざまな料理に活用できるのは大きなメリットですね。

キャベツをおいしく冷凍する方法

キャベツを冷凍する手順は、以下の通りです。

1. キャベツを洗い、好みのサイズに切る。
2. ペーパータオルなどで水気をしっかり拭き取る。
3. 冷凍用保存袋へ平らになるようにキャベツを入れる。
4. 保存袋の空気を抜きながら密封して、冷凍庫に入れる。

キャベツは用途を想定したサイズにカットしておくと、すぐに料理に使えて便利です。炒めものに使うなら大きめのざく切り、スープに加えるなら太めの細切りをおすすめします。解凍するとしんなりするため、あまり細かく切らないほうがよいでしょう。

水気をよく拭き取るのも、上手に冷凍するポイントです。水気が残っていると、キャベツのおいしさが損なわれるだけではなく、料理の仕上がりが水っぽくなってしまいます。

冷凍中のキャベツの酸化を防ぐために、袋の中の空気はできるだけ抜いてください。また短時間で冷凍できるよう、保存袋に入れたキャベツを平らにすることも大切です。凍るまでの時間が長ければ、キャベツの組織中に作られる氷の粒は大きくなります。組織にできる隙間も大きくなるので、キャベツの食感や味わいが悪くなってしまうのです。

さらに効率よく冷凍するなら、冷凍庫の急速冷凍機能を利用したり、熱伝導のよい金属製のトレーに保存袋をのせて冷凍したりしてください。キャベツが凍るまでの時間を短くすると、品質の劣化を防げます。

冷凍したキャベツのおすすめ調理法

冷凍したキャベツは、凍ったまま料理に使ってかまいません。炒めものやスープ、煮込み料理にそのまま加えて調理してください。すぐに火が通ってやわらかくなるので、調理時間を短縮できます。

冷凍したキャベツを解凍すると、塩でもんだようにくったりとした状態になります。これを利用して、和えものや漬物などを作るのもおすすめです。冷凍したキャベツを電子レンジで解凍して、水気を絞ります。冷凍により組織に隙間ができているので、調味料がしみ込むのも時間がかかりません。解凍して水気を絞ったキャベツは、餃子のタネにも使えます。

キャベツを冷凍すると保存期間を延ばせるだけではなく、時短調理も可能です。生のままカットするだけでよいので、冷凍の手間はほとんどかかりません。キャベツをたくさん購入したら冷凍保存して、無駄なく使い切りましょう。

【参考文献】
農林水産省 Let's！和ごはんプロジェクト「簡単な『冷凍ワザ』で、野菜を新鮮に！おいしく！」